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花粉症の人は、スギ花粉入りの食品に気をつけて――。厚生労働省は、スギ花粉症の人が口にすると、重いアレルギー症状を起こす心配がある健康食品が出回っているとして、注意喚起に乗り出すことになった。
きっかけは、今年2月、和歌山県内の40代女性がスギ花粉のカプセルを飲み、意識不明になる事故が起きたことから。
花粉症の治療に、スギ花粉エキスを少量ずつ注射し体を慣らす「減感作療法」という方法がある。業者は、この治療になぞらえてカプセルを販売したとみられるが、医師の指導のもとで行わなければショック状態に陥る可能性がある。カプセルは、医薬品でないのに、効能や効果をうたっていたため薬事法違反に問われ、現在は売られていない。
女性は、その後、回復したが、厚労省が調べたところ、このほかにもスギ花粉入りの清涼飲料水やあめ、タブレットなど少なくとも10種類の商品がネット上で販売されていることが分かった。
アレルギー患者が多い卵や小麦などを含む加工食品には、表示が義務づけられている。しかし、花粉入りの食品の販売は、厚労省にとっても予想外で、表示を義務化する根拠になる科学的データもない。また、いずれの食品も効果を明確にうたっておらず、規制できないのが実情だ。
このため、厚労省は「健康被害と食品の摂取の因果関係ははっきりしないが、安全のためには注意喚起が必要だ」と判断。医師や薬剤師らが出席する調査会を16日開き、スギ花粉の表示や注意書きを販売業者に指導するかどうかなどについて話し合う。
スギ花粉に悩む人は、国民の12%いるとされる。環境省によると、花粉の飛散は例年、5月上旬まで続くという。
私は減感作療法を幼稚園のころから10年間続けた一人である。減感作療法は私にとって効果があり、現在もスギ花粉症には縁のない状態だし喘息もほどんどない。なので、厳密に緻密にそして、真面目に、王道で治療を受けられることを勧めたい。だけど、効果があるなら手軽な方法でなにかないかってと考えたことが今回の出来事の焦点のようにおもう。
減感作療法っていうのは体が異物と捉えて攻撃する物質をちょっとづつ反応しない程度に注射で体内に少量づつ投入して最後は異物に反応しないようになる免疫状態を作り上げていくのがポイントなのである。なので、スギ花粉エキス入りの飲み物を飲んでも免疫が反応しなくなるどころか、下手をするとアレルギー反応がきつくなりすぎてアナフラキシー状態をおこすことだって考えられる。
ここで誤解しないでほしいのは、症状が悪くなることを好転反応などと訳のわからんことを言う場合もあるが、減感作療法で病状が悪化した場合は、免疫が異物に反応しない程度の量に減量するのが王道である。悪化がいい反応ではない。また、胃から吸収したスギ花粉エキスの作用と、血液中に直接注入するスギ花粉エキスの作用が同じなわけないのである。
何を好んでスギ花粉入り食品を製造したのか知らんけど、無知にもほどがある。
ちなみに、スギ花粉とアレルギーとの関連性は厳密には、はっきりしていません。アレルギーも原因はわからないのが現状です。スギ花粉がアレルギーの原因のすべてではないということをここで断言しておきます。
昨日の福知山線脱線事故があり、命の尊さや、世の中の無常さ、そして、どうすることもできないことが起こってしまう現実を見て、またため息が出た一日であった。ちなみに、私の生活圏内で起こったことなので、友人の安否はかなり気になった。おかげでいつも福知山線を利用している、親類知人は無事であることが確認できた。だから他人事とも思えない現実でもあった。事故でお亡くなりになられた方のご冥福をお祈りいたします。
ちなみに、今日通勤途中のJRの車両の先頭車には人がほとんど乗車していなかった。昨日の悪夢が、JRどの線でも思い返されるからだろうと感じた。
明日死ぬかもしれない現実があるからこそ、明日は何かいいことをしようとか、がんばってみようと思い直して、今日、ネットを見ていたのだが、またもくだらない事件が起こっている。
「がんにもアトピーにも効く」といううたい文句にはもうあきれるしかない。アトピーとがんがなぜ同列扱いなのか?病状の原因もまったく違うもののはずである。
唯一がんとアトピーの共通点は「原因がわからないこと」だけではないか。
人間の思い通りにならない現実を逆手に取った人間の行為だけは、どう考えても理解できない。
人間は哀しい生き物であると、改めて思い返した。
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本件は、エステティックサロンにおける超音波を発する美容器具を用いた顔面の施術で、消失していたアトピー性皮膚炎が発症・悪化したことについて、エステ業者の責任が認められた事例である。(東京地方裁判所平成13年5月22日判決 控訴<後和解> 判例時報1765号67ページ)
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事件の概要
X:原告(消費者)
Y:被告(エステティックサロン経営会社)
A~D:Yの従業員
E:皮膚科医院
短大を卒業したばかりのX(エステ施術開始当時20歳の女性)は、過去にアトピー性皮膚炎に罹患していたが、寛解状態(症状が消失した状態)にあった。Xは、顔面のにきびを治して肌を綺麗にしたいと考えていたことから、Yの店を訪れカウンセリングを受けた。
Yの従業員Aは、Xに対して過去にステロイド剤を使用したことがないか質問したが、Xは5、6年前まで使用していたが最近は使用していない旨答えた。Aは、ステロイドを使用した経験のある者は、超音波を発する美容器具を使うことにより、肌の中に内在されているステロイドがリバウンドとして症状が出る場合があるが、悪いものは出さないとにきびも治らない、リバウンドが出ても肌の細胞は3ヵ月ごとに変わるので3ヵ月後には治る旨を説明した。
Xは超音波による顔面のエステ施術を受けたが、翌朝顔が赤くはれており、その部分にかゆみを感じた。そのため、Yの店に行き、店長であったBに見てもらったが、ステロイドによるリバウンドであること、3ヵ月の辛抱であること、みんな綺麗になるために努力をしているといわれた。
その後、XはYの店に通い続け超音波を発する美容器具によるセルフエステ方式での顔面のエステを続けたが、顔だけだったアトピーが体にも出てきたので、Yに相談したところ、従業員Cは血液が流れているから体にも出ると答えた。そのころ、Cはステロイド剤の悪影響について繰り返しXに述べていた。
その後、Bから替わった新店長Dから、Xはエステエキスを飲むよう勧められ、1ヵ月分を8000円で購入した。しかし、3ヵ月もしても全然治らないと苦情を述べると、Cは3ヵ月とはエステエキスを飲んで、キトサンを飲んでいえることであると言った。が、そのような説明は当初なかったこと、キトサンやエステエキスはいずれもYで販売している高価な食品であったことから、Xは憤慨するとともに皮膚の症状が治るか不安に思った。
そして、1年半しても悪い状態であったため、XはYに強い不信感を持ち、家族の勧めによりE皮膚科の診察を受けた。そこで、医師により、ステロイドが体に残るということはないことなど、アトピー性皮膚炎についての詳しい説明を受けた。その後は、ステロイドを使用した医学的治療に専念し、Yのエステ施術を受けることをやめた。
Xは、Yの従業員の不法行為を理由に、Yに対して使用者責任等に基づいて損害賠償を請求したが、Yはエステ施術との因果関係などを争った。
理由
1.因果関係
Xがエステ施術を受け始めた当時は、Xのアトピー性皮膚炎は寛解状態にあったこと、Yのエステ施術の翌日には施術部位である顔面に異常が生じていること、その後のアトピー性皮膚炎の発症・悪化に至る経緯について、Yのエステ施術を要因と考えれば医学的に説明が十分可能であること、Xには、当時Yのエステ施術以外に、アトピー性皮膚炎の発症・悪化の影響となる特段の要因はなかったこと、X以外にも、アトピー症状の者がYのエステ施術を受けた結果、アトピー性皮膚炎を発症または悪化させた実例が存在することを総合的に考慮すれば、本件のXのアトピー性皮膚炎の発症および悪化の原因は、Yのエステ施術を継続的に受けたことであると認めることができる。
2.Yの従業員の故意または過失
一般に、エステティックサロンを営業する者およびその従業員は、エステ施術を行うに際し、客が皮膚障害を生ずることのないように配慮すべき注意義務を負い、仮にエステ施術により皮膚障害が生じた場合には、直ちにエステ施術を中止し、医師の診察を受けるよう勧めるなど、被害防止のために適切な措置を講じなければならない。
Aらはアトピー素因を有する客に炎症が発生する可能性を認識していたのに、これをステロイドによるリバウンドと称して、超音波治療を重ねることによってアトピー体質を改善することができると誤った理解をし、Xにエステ施術を受けるように勧めたものである。
またAらは、エステ施術後に客に皮膚障害が生じた場合には、直ちにエステ施術を中止するよう指示し、医師の診察を受けるように勧める義務があるのに、Xの皮膚障害は体内に蓄積したステロイド剤が皮膚に出てくる改善現象であるとの誤った理解に基づき、エステ施術の中止を指示せずに、かえって、アトピー体質の改善を期待させる言動を行なうなどして、Xが自らの判断でエステ施術を中止するまでの間、何らの措置も取らなかった。
以上によれば、Aらは、エステ施術に際し、Xが皮膚障害を発症・悪化させることのないように配慮すべき注意義務に違反したものとして、過失による不法行為が成立する。
3.使用者責任
Aらの不法行為は、いずれもYの被用者である従業員が、Yの事業の執行につきなしたものであるから、Yは民法715条に基づき、損害賠償責任を負うべきである。
4.過失相殺
XはYのエステ施術を受けた翌日に顔面の皮膚炎を発見した時点で、エステが原因と疑ったのであるから、直ちにエステ施術を中止して医師による診察を受けるべきであった。
にもかかわらず、XはAらの説明に疑問を持ちながらも、エステ施術を継続してアトピー症状を悪化させたことを考慮すれば、Xにも過失が認められる。
しかし、Xがエステ施術を受け続けたのは、主にY従業員の誤った指導によるものであり、また、Xが医師の診療をためらったのも、Yの従業員がステロイド剤の副作用を強調して、Xを医学的治療から遠ざけてYのエステ施術を勧めたことが主な原因であると認められ、以上の諸事情を勘案すると、Xの過失割合は3割とするのが相当である。
解説
本件は、アトピー性皮膚炎に罹患したことのある客に対する、エステ業者の注意義務を明らかにした初めての判決として重要である。事案の認定についてもほぼX側の主張が認められている。
(1)因果関係の認定
アレルギー性の疾患同様、アトピーにおいても、原因行為との因果関係の有無が問題になるが、本件では、最初のエステ施術後の翌朝に発症していること、他に主たる原因となるべき事由が考えられないことから、因果関係は比較的容易に認められている。
(2)過失の認定
過失についても、医学的に明らかに誤った信念に基づいて、被告エステ業者の運営が行われており、過失も容易に認定されている。
(3)損害賠償の内容
1.エステ代及び化粧品等の既払い購入代金や2.店舗までの188回にわたる往復交通費を損害と認めたり、3.アトピー性皮膚炎による肉体的苦痛および精神的ストレスにより、Xが専門学校に途中から登校しなくなったのはやむを得ないとして、学費のうち不登校分に対応する額を損害と認めるなど、損害の認定でも注目される内容を含んでいる。
また、4.障害による慰謝料については、若い女性であるXが、1年7ヵ月近くにわたり皮膚障害により多大な肉体的・精神的苦痛を受け、現在も完全には回復していないこと、不法行為の態様などを考慮して350万円が認められている。他方で、5.Xの皮膚炎は依然として寛解してはいないが、今後回復する可能性がないとはいえない、アトピー性皮膚炎はいわゆる症状の固定を観念することはできず、減収を認めないとして、後遺症による逸失利益の損害賠償は認められていない。
(4)過失相殺
本判決では過失相殺を認めているが、原告の過失割合を3割にとどめている。Xは疑問を持ちながらも1年7ヵ月もの長期にわたり通い続けてはいるが、Yが客を医学から遠ざけ自分のエステ施術に進ませようとしていることが大きく考慮されている。逆にいえば、消費者としてはエステ業者を医者のように信じているとしても、このように長期にわたって疑問をもちながらエステに通い続けた場合には、過失相殺もありうることになる。
■参考判例
・美容整形についての近時の判例
(1)京都地裁平成5年6月25日判決(判例タイムズ841号211ページ)、(2)福岡地裁平成5年10月7日判決(判例時報1509号123ページ)、(3)京都地裁平成7年7月13日判決(判例時報1558号104ページ)、(4)東京地裁平成7年7月28日判決(判例時報1551号100ページ)、(5)東京地裁平成8年2月7日判決(判例時報1581号77ページ)、(6)東京地裁平成9年11月11日判決(判例タイムズ986号271ページ)。
・育毛サービスについての判例
(7)東京地裁平成12年11月28日判決(判例集未登載)
ふとんの出張クリーニングを依頼したところ、高額な水フィルター式掃除機を購入させられたという事例を紹介する。当該業者に対して問題が多いため、販売方法の改善要望も行なった。
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相談内容
業者から電話があり、「出張クリーニングのキャンペーンを行なっている。500円で布団等をきれいにする。時間もかからない」と言われた。子供がアレルギー性鼻炎を患っていたこともあり、クリーニングを依頼することにした。
業者が来訪し、ベット、布団一組のクリーニングをやってもらった。作業中に「通常の紙フィルター式掃除機は吸引したハウスダストを排気しているため、埃が空気中を舞っている。しかし、当社は水フィルター式掃除機を使っているのでチリや埃を排気しない。窓を開けずに掃除してもよい。水は掃除ごとに捨てればいいので衛生的である」と説明された。さらに「ここまで水の汚れる家はない。泥水のようになっており、水中にはダニや埃がいっぱい入っている」等と言われた。
その後、業者は「今後もハウスクリーニングを依頼すると年間20万円以上は必要になる。当社の掃除機は約40万円するが、長期的に考えれば経済的である」と掃除機の販売の勧誘を始めた。販売の話になるとは思っていなかったので「夫に相談してから決める」と言うと、「今日、契約すれば値引きする。家族にはレンタルと言っておけばいい」と言われた。子供のためにも埃の少ない部屋にしたいと思ったし、他の掃除機よりも高性能なら高くても購入する価値があると感じ、結局約56万円(商品価格約39万円(2万円割引)のクレジット契約(72回払い)を結んだ。
ある日、テレビを見ていた夫から「うちのとよく似た掃除機が出てきた。うちはレンタルでよかったな」と言われた。夫にはレンタルだと嘘をついて購入しているので業者の説明通り本当に良いものならば夫に購入していることを打ち明けようと思い、商品の性能について調べた。自分では販売員の説明を聞いて、この掃除機は他社より優れていると思ってしまったが、そうではないらしいことが分かった。
業者に「水フィルター式掃除機は排気が良くないというデータもあるらしいが、本当か」等と質問をしても「普通の掃除機と比較したことはないので何とも言えない」等納得のいく回答が得られないため、解約しようと思ったが、受け付けてもらえなかった。どうしたらいいか。
(主婦、20歳代)
処理概要
国民生活センター(以下当センター)では、勧誘時の状況を書いてもらった。相談者は掃除機の性能に関して不信感を抱き解約したいと申し出ていたが、当センターでは、業者はクリーニングと称して来訪しており、掃除機を販売すると告げていないこと(特定商取引に関する法律第3条:販売目的の隠匿)や割引等のセールストークを用いて契約を急がせている点が問題であると考えた。実際、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)にも、この業者に関する同様の苦情が数多く寄せられており、業者の販売方法そのものに問題があると考えた。
そこで、当センターでは業者に来訪を求め、掃除機の性能や上記の点について質したところ、業者は以下のように回答した。
(1)掃除機の性能については第三者機関に依頼して測定した結果がある。相談者が調べたデータは同じ水フィルター式掃除機ではあるが、当社の掃除機ではない。当社の掃除機は勧誘時に説明した性能を有している
(2)社内でマニュアルを作成しており、アポインター(電話でアポイントを取る者)に対して、掃除機の販売も行なっている旨を伝えるよう指導しているし、抜き打ちで検査も実施している。さらに、消費者の家に来訪する前には社員に確認の電話をさせており、その際にも掃除機の販売をしていると伝えている。よって、販売目的を告げていないとは考えられないし、契約を急がせたという認識もない
(3)苦情件数が多いということに対しては遺憾である。上記の通り当社では既にマニュアルを作成し、研修も行なっているが、今後苦情件数が減少するように努力していくつもりである
その上で業者は、相談者の掃除機の使い方に誤りがあり、正しく使えば説明通りの性能があること、勧誘方法においても特に問題があるとは考えていないこと、しかしながら、相談者からの質問に対して不適切な回答をしたこと等を勘案し、相談者が既払い金(約6万円)を放棄することで解約に応じるという案を提示した。
業者の解決案を相談者に伝えたところ、納得できないとのことであったため、三者面談(相談者、事業者、当センター)を行ない、相談者自ら勧誘時の説明内容や質問したときの回答状況等の説明を行なった。その結果、業者は相談者からの質問に適切に回答していなかった点等を特に認め、無条件解約となった。
問題点
問題点は先に挙げたように多々あり、PIO-NETに業者に関する同種の苦情も多かった。そこで、当センターでは2002年7月、改めて業者に対し、「電話で布団等のクリーニングを勧誘する際に掃除機の購入も勧める旨を明確に説明すること、割引といった言葉で契約を急がせることのないように徹底すること」等、販売方法の改善要望を書面にて行なった。
業者からは約2週間後、「各支店の責任者にアポインターの席を巡回させ、セールストークを厳しくチェックする、消費者の購入の意思が不明確な場合は考慮してもらう期間を設け契約を急がせない」等という内容の回答が書面で寄せられた。当センターでは今後も当該業者の相談の動向に注目していくつもりである。
平成15年5月1日 15:30
記 者 発 表 資 料
医薬品成分を含む「いわゆる健康食品
(無承認無許可医薬品)」の収去等概要(第一報)
1 発見場所及び発見年月日
場所:㈱三蔵(ミツクラ)(沖縄県沖縄市海邦町1-7-10)から収去
日時:平成15年4月23日(水)
2 商品名
「健康飴」健食の集い(10個入/袋)
3 販売業者の住所及び氏名
販売業者:沖縄県沖縄市海邦町1-7-10
http://www.e-mitukura.co.jp/main_frame.htm
㈱三蔵
4 違反事実
・医薬品的な効能効果を標榜する表示をインターネットに掲載し、販売していた。
・医薬品成分を下記のとおり検出。
医薬品成分名 含有量(1個(6g)当たり)
デキサメタゾン 0.492mg
インドメタシン 26.7mg
5 その他参考事項
医薬品成分であるデキサメタゾンの概要等について
医薬品成分名 適応 副作用
デキサメタゾン
(副腎皮質ホルモン)
慢性関節リウマチ、気管支喘息、アトピー性皮膚炎等
感染症の増悪、糖尿病、消化性潰瘍、満月様顔貌けいれん、緑内障、うつ状態 等
臨床用量 1日0.5~8mg 1~4回に分けて服用
インドメタシン
(消炎鎮痛剤)
関節症、腰痛症、痛風発作、肩甲関節周囲炎、歯痛、慢性関節リュウマチ等の解熱、消炎、鎮痛
悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、頭痛、めまい、浮腫、発疹等の過敏症
臨床用
量 1日25mg 1~3回服用
出典:医薬品 日本医薬品集(2000年版)
6 県民への注意喚起
・ 「健康飴」を購入の際は、違反品でないかよくお確かめ下さい。不審な点がありましたら最寄りの保健
所、県薬務衛生課及び最寄りの薬局等へご相談下さい。
・ 本品を服用されている方は、健康被害を生じる可能性がありますので、最寄りの保健所、県薬務衛生課
へご相談下さい。また、長期間本品を服用している方は、医師への相談も併せて行ってください。
・ 健康食品は、病気等の治療、症状の緩和に用いるものではありませんので、商品の効能効果を謳う等の
違法な広告等に惑わされることのないようにしましょう。
地元新聞報道より抜粋
<2003年5月2日 朝刊 23面>
健康飴にステロイド剤/沖縄市の業者に回収命令
県は一日、ステロイド(副腎皮質ホルモン)剤などを含む「健康飴(あめ)」を無許可販売していたとして、薬事法違反(販売製造等の禁止)で、
沖縄市の健康食品販売会社・三蔵(みつくら)に回収命令を出した。服用者には「健康被害が生じる恐れがある」として、保健所や薬務衛生課
に連絡するよう呼びかけている。
同課によると、同社は痛風やリウマチに効くとして、通販やインターネットを通して昨年四月から販売。十個入り一袋を一万五千七百五十円で、
県内外十三人に八十二袋を売ったという。
県は四月二十三日に在インドネシア大使館職員から通報を受け、県衛生環境研究所で調べた。飴からステロイド剤の一種であるデキサメタゾンと、
インドメタシンが検出された。
県が業者に回収命令/医薬品成分を含む健康飴
県薬務衛生課は1日、インターネットを通じて無許可で医薬品成分を含んだ「健康飴」を販売していたとして、
健康食品販売業者「三蔵」(本社・沖縄市海邦町)に対し、販売した商品の回収命令を出し、同社にあった商品1袋を回収した。
同社はこれまでに県外を中心に82袋(10個入り)を販売している。
「健康飴」からは消炎鎮痛剤のインドメタシンなどが検出されており、服用を続ければ、副作用として糖尿病や緑内障、
腹痛などを起こす可能性がある。同課は流通ルートの解明を進めており、購入や服用などの情報があれば、
保健所に相談するよう呼び掛けている。
同課によると、在インドネシア日本大使館の職員がインターネットで「健康飴」が通販されているのを確認し、
4月23日に県に通報した。県福祉保健所職員が同日、沖縄市の同社を訪れ、「健康飴」を回収した。
衛生環境研究所で成分を検査したところ、医薬品成分のデキサメタゾン(副腎皮質ホルモン)が1個当たり0・492ミリグラム、
インドメタシン(消炎鎮痛剤)が同26・7ミリグラム検出された。
同社は昨年1月ごろからインターネット上で、「リウマチや関節の痛みに効く」などのうたい文句で、1袋1万5750円で販売していた。
これまでに県外12人、県内1人に対し計83袋を販売。商品は中国からの輸入品とみられ県内の個人業者から納入していたが、
この業者と連絡がとれず製造元など流通経路は分かっていない。
「健康飴」には製造元や成分表、賞味期限などは一切記載されておらず、食品衛生法にも違反している。
回収命令を受けたことについて同社は「県にすべて話しており、コメントできない」としている。
写真説明:医薬品成分を含みながら無許可で販売されていた「健康飴」
北九州市内の薬局で、ステロイドホルモンを含有する無許可医薬品が販売されていたこと
が判明しました。
健康被害の発生防止のために、広く情報の提供を行います。
記
1 今回の事例の概要
福岡県は、インターネットや店頭で、アトピー性皮膚炎等の治療目的に「Aクリーム」他3
品目の無許可医薬品を製造販売していた薬局開設者に対し、製造販売停止、自主回収
等の指示を行いました。
さらに、Aクリーム2検体の成分検査を行い、ステロイドホルモンであるプロピオン酸クロ
ベタゾールを含有していることが判明しました。
2 違反業者の名称及び所在地
有限会社エノキヤ
行橋市大橋3丁目10-8
http://www.ookinaki.com/kafun/
http://www.ookinaki.com/gan/
3 違反店舗の名称及び所在地
(1) エノキヤ薬局行事店 行橋市行事4丁目19-7
(2) エノキヤ漢方薬局小倉店 北九州市小倉北区室町2丁目11-8
4 違反品の名称及び性状
Aクリーム(5、10、20、50g入り)
Bクリーム(同上)
Cクリーム(同上)
乾癬クリーム(同上)
5 違反品の製造及び販売状況
(1) 製造販売数量 約300個
(2) 購入者数 約200名(全国34都道府県)
(3) 製造販売期間 平成14年4月頃から同15年3月25日までの間
(4) 販売方法 店頭及びインターネットで販売
6 検出されたステロイドホルモン及び含有量
プロピオン酸クロベタゾール 2検体(0.016%・0.022%)
---使用している場合の注意---
「Aクリーム」については、ステロイドホルモンの含有が確認されていますが、
他の3品目についても、同じ材料で製造されていることからステロイドホルモン
が含有されていると考えられます。
よって、上記違反品のいずれかを使用している場合は、医師の管理の下、徐
々に使用を中止する必要があるので、速やかに医療機関を受診してください。
(使用を中止する場合も、各自で判断せずに医師の指示に従ってください。)
お問い合わせ先
北九州市保健所医務薬務課 電話:093-522-8726
高山家は以下の文を1996年10月に消費者問題神戸会議にて発表させていただきました。興味のある方はご一読下さい。
アトピー性皮膚炎における薬害について
現在、アトピー性皮膚炎の起こる原因ははっきりしていません。しかし、そのアトピー性皮膚炎の治療で使用されているステロイド剤(副腎皮質ホルモン)を長期連用してしまったため、ステロイドの副作用で会社を辞めさせられたり、学校を休まなければならなくなったりする被害がでてきています。しかしステロイド剤はアトピー性皮膚炎には劇的に効く薬です。現在の多くの病院側の体制はステロイド剤を使い続けるという方針です。そのためステロイド剤を止めてアトピー性皮膚炎の治療をしようと考えている人は医療側の情報があまりにも無いためどうすればいいか分からない状況が続いています。このような状況下の中で民間療法などの情報が氾濫しどの情報が正しいのか正しくないのか分からない状況が続いています。
ケース1 温泉療法について
Aさんは長期的なステロイド剤による副作用に悩んでいました。ある日某新聞を見ますと広告に「アトピー相談室」と書いてありアトピー性皮膚炎の患者団体らしき会の名前が書いてあるので電話したところ講演会にくるように言われ出席してみた。ところが講演会は温泉療法業者が行っているらしく「温泉療法をやらなければアトピー性皮膚炎は一生治らない」とか「温泉でよくなった人はかなりいる」と言われ温泉療法をはじめる気になった。そして温泉療法を契約しようとしたところ「一年ぐらい温泉をやらないと効果がでない」と言われ一年契約を結んだところカウンセリング料を含めて百二十万円近く請求された。はじめの頃はアトピー性皮膚炎が治るならと思いはじめたが症状が改善される兆しもないためクレームを付けたところ「温泉にきちっと入らないあなたが悪い」等と言われた。カウンセリングをしてくれると温泉業者が言っていたので、私担当のカウンセラーを電話で呼んでみたが「今日は来ていないのでお話しできない」とか、「席を外せないぐらい忙しいので今日はお話しできない」といわれカウンセリングもうけられなかった。
ケース2 クロレラについて
アトピーで困っていて新聞の折り込みチラシをみたらアトピーが治ると書いてあった。アトピーが治るということをはっきりと書いてあることと体験者がいると言うことを聞いたのが初めてだったので電話をしてみた。するとセールスの人が家まで来て強引に勧めるのではじめる気になった。少しだけの期間で契約しようと思ったが「長期間飲まないと効果がでない」といわれしかたなく契約した。そして契約金額が百万近くしたのではじめは驚いたが断りにくかったことと試してみようという気持ちでいっぱいだったので契約した。ところが半年経ってもアトピーの症状が改善されないので返品しようと思ったが半年経っていたので返品できず、泣き寝入りしている。
民間療法は基本的に効果はあってもアトピー性皮膚炎を治療していません。よく「温泉療法で治った」といわれる方もおられるとのことですが、その方は温泉がなければアトピー性皮膚炎が治った症状を保てないと考えますし、その方は温泉がなければアトピー性皮膚炎の症状が治まらないと思いこみ、ステロイドと同じく温泉に依存せねばならなくなるでしょう。もし温泉を使用しなくなっていてアトピー性皮膚炎の症状が治まったとしたらそれはリバウンドの期間が終わっただけと考えられます。また民間療法で高額な金額を請求するところは「金持ちが助かって、貧乏人は助からなくてよい」という弱みにつけ込んだやり方は許せません。
ケース1
ステロイドのリバウンドでアトピー性皮膚炎の症状が急速に悪化していた。すると近所のおばさんに「四国にアトピー性皮膚炎の名医が居るらしいから行って来たら」といわれその病院のことが書いてある本も読んで行く気になった。病院に電話してみると「病室がいっぱいなので近所の民宿を紹介します」といわれ行ってみた。行ってみると軟膏をべったり塗られ包帯を巻かれた。そして数日すると以前とは見違えるほどアトピー性皮膚炎の症状が消えた。ステロイド剤が入っているのではとこわくなり病院の人に聞くと「ステロイド剤を使っているけど副作用がないので安心だ」といわれた。そして二週間分の治療費と宿泊費約50万円を病院側に払い自宅に戻った。やはり軟膏を塗るのには抵抗があり止めてみると元のひどい状況に戻った。このことを主治医に言うと「都会に住んでいるとアトピー性皮膚炎はよくならない。田舎で牛でも飼ってれば治る」といわれた。
この病院はマスコミを巻き込んで大々的に報道しているため大変だまされやすいです。この病院については不明朗な点が多くリバウンドのないステロイド剤といいながら調べてみるとただのステロイド剤でこの医師はSODがアトピー性皮膚炎を治すと言っているのですが、それならばステロイド剤を使わずにSODだけを使用すればいいわけで、これはなぜか分かりません。また、田舎で暮らせば治ると言われていますが、田舎に行けばアトピー性皮膚炎患者がいないかというとそうではなくて、人口密度で比較すれば田舎に住んでいる人はアトピー性皮膚炎を発病しないと言うには無理があると思います。
これは医療の情報が患者のものになっていない証拠であると考えます。これを立証するために医療に関するアンケートを百人の方にとってもらいました。
医師の病気に対する説明は何分ですかと聞いたところ
3分 28% 10分 46% 30分 15% 残りはその他 でした
説明時間に満足していますかの問いには
満足している63% 満足していない28% 残りはその他 でした
病気の知識はどこで知りますかの問いには
医者 62% 患者同士で 8% マスコミ 35% 残りはその他 でした
医者は薬の説明をしたことがありますかの問いに
説明を受けた 63% 説明を受けていない 37% でした
薬剤師の薬の説明を受けたことはありますかの問いに
説明を受けた 31% 説明を受けていない 69% でした
投与されてる医薬品の副作用ををご存じですかの問いに
副作用を知ってる 22% 副作用を知らない 78% でした
医療に対して疑問や不安に思ったときに相談するところはありますかの問いに
相談するところがない 70% 相談するところがある 26% その他 4%
医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構を知っていますか
知っている 8% 知らない 92% でした
医薬品の副作用を受けたことはありますか
受けたことがある 8% 受けたことがない 92% でした
との結果がでました。
まず医者が病気について説明を3分や10分で終わらせている説明を満足している。病気に知識はほとんどが医者しか無く、医者や薬剤師に薬の説明を受けておいて副作用を知らない方がほとんどである。また、医療に対する相談窓口は無いという状況では医薬品に不信をもったり医療を信用できなくなったとき、患者側には正しい知識も情報も全くないため路頭に迷うしかありません。このような状況ではまた新たな薬害が起こっても現在と同じ状況に追い込むだけではないかと思います。
アトピー性皮膚炎で起こっている情報の混乱を招くような状況に再びさせないためにも医療の情報公開を進めるべきだと考えます。
まず、一つ目に
1、治療法を比較できる
2、薬のことについてなんでも質問できる
3、病気の知識を得るための情報が揃っている
上記のことが最低限できるところを医療情報センターとして各地に設立してほしい。
二つ目に 薬害が起こることは医療の革新において仕方のないことです。そこで被害にあった人を救済する目的で設立されている医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構があります。私はその機構に申請中ですが手続きがややこしくまた、請求して救済の認可がおりるまで8カ月以上かかります。この手続きの簡素化と認可期間の短縮を望みたいと思います。また医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構の存在をもっと多くの方に知らしめるようにしていただきたいです。
上記二つのことさえできないようであるならば日本から薬害という言葉と医療情報氾濫は消えないと考えます。
筆者は皮膚科医であり、昨今のアトピー性皮膚炎の重症化の原因の一つにステロイド外用剤の濫用があることを肯定する者である。軽度の乾燥肌は湿疹化する以前にステロイドを含まない保湿剤等で対処するべきだと思う。しかし「保湿剤」は健康保険の対象とならない。診察室では白色ワセリンや尿素含有軟膏など限られた選択肢しかない。
一方、医薬部外品や化粧品として開発・販売されている保湿剤は非常に種類が多い。筆者を含め皮膚科医はしばしば患者にこれらの商品についてのコメントを求められる。患者にとっては意外であろうが、皮膚科医はこの種の商品情報をあまりよく把握していない。
かぶれや刺激反応など副作用を生じた場合には「接触皮膚炎」という立派な病名が付くので、皮膚科医の学問的な関心の対象となる。成分であるパラベンやラウリル硫酸ナトリウムでアレルギー反応を起こした例はしばしば学会で発表され警鐘が鳴らされる。しかし患者が主として関心を抱く、保湿剤自体の性能とか使用感・使い心地の良さに関しては、皮膚科医はあまり情報を持っていない。まして価格が適正妥当かとか流通形態がおかしくないかといった消費者問題としての観点については、「医師たるものそのような非学問的な事柄に関わるべきでない」という奇妙な価値観がまだまだ医学界では優勢である。
今回、アトピーグッズを紹介する雑誌で取り上げられたり、アトピー患者を明らかにターゲットとしていると考えられたいくつかの保湿剤に関して、以下のような問い合わせを試みた。
謹啓、時下益々御清栄のこととお喜び申し上げます。
最近アトピー性皮膚炎でのスキンケアの重要性に対する認識が強まり、様々な商品が開発され流通しています。しかし、これらは化粧品や医薬部外品として販売されることが多いため、私ども医師は患者指導に当たって十分な情報を得られておりません。
そこで当方では直接各企業に対して以下の問い合わせを行うことにより、患者への情報提供に資することと致しました。御協力宜しくお願いいたします。
貴社製品について
1)貴社で勧めている標準的な使用方法を教えて下さい。
2)製品1g(または1ml)当たりの小売り価格は何円位でしょうか?
3)成人が全身に使用した場合、1日当たり何円位になりますでしょうか?
4)製品には指定表示成分以外の全成分を表示していますか?利用者または医師から問い合わせがあった場合開示していますか?
5)製品の成分(公開できる全てについて)およびそれぞれの成分に期待している機能を教えて下さい。
6)製品の販促用パンフレットを御送付下さい。
今回の問い合わせの結果につきましては、回答の有無を含め皮膚科の学会や私の関係しております各患者団体に対しての提供資料とさせていただきます。お忙しいところ恐縮ですが2週間程度以内で御回答お願いいたします。
敬具
筆者の意図は、1.患者への情報提供(医師は患者に比べて情報収集しやすい立場にある) 2.筆者自身の情報収集(というか勉強) 3.情報公開に積極的な企業を評価することによる企業良心の育成、にある。
根底には有用な保湿剤の市場からの掘り起こしという最大の願いがある。筆者が保健診療で処方する白色ワセリンは患者達の間で決して評判は良くない。リバウンド期のじゅくじゅくした皮膚にはもちろん向かないし、乾燥肌程度に落ち着いた時期でも女性の顔面にはテカつくので使ってくれない人が多い。石鹸で落ちにくくお母さん泣かせでもある。
一般的に批判的見地からの情報提供は、肯定的情報に比べて、後日訂正すべきであると判明した際に、患者に対する責任が少なくてすむ。その意味で筆者のコメントも批判的なものが多くなるとは思うが、決して保湿剤を開発製造しているメーカーと対決するのが本意ではない。ある製品の開発製造は一つの創造でありなかなか大変なことだと思う。それに比べれば批判は安易である。
当初、学会や患者団体への報告という形を考えたのだが、最大の目的である患者=消費者への情報提供という視点からは今一つ効果が薄い。私はインターネットにHPを持っていないが、幸いスペースを恵与してくれる方が見つかった(高山家に感謝します)ので、この媒体によることにした。問い合わせに対する回答は、会社にとってはかなり分厚く、以下に私の方で簡単にまとめてみたが、誤りもあるかも知れない。その場合は私宛御連絡下さい。
商品一覧
製造メーカー名 | 商品名 |
---|---|
愛麗(コンテス) | 商品名)コンテススキンケアモイストゾル 商品名)コンテスマイルドボデイローション |
アクセーヌ | 商品名)ADコントロールローション(化粧水) 商品名)ADコントロールエッセンス(美容液) 商品名)スキンプロテクターAD(油性クリーム) 商品名)ボデイローションAD 商品名)モイスチュアエッセンス 商品名)ミルキージェル(化粧水) |
アロエ製薬 | 商品名)アロエ製薬薬用ビューテイークリーム |
エムシービケン | 商品名)アーフェジェル・ローション・クリーム |
エムデイ化粧品 | 商品名)レセプト・モイスチュアクリーム |
エリデン化粧品 |
商品名)アピローション、アピジェル |
大島椿 | 商品名)アトピコスキンケアオイル、アトピコオイルローション |
希松 | 商品名)ママ&キッズのスキンケアシリーズ |
ゴーイング | 商品名)オーシアフェイス&ボデイローション |
サンスター | 商品名)アトマイルドスキンケアクリーム |
佐々木化学薬品 | 商品名)マリンクリームSA |
資生堂 | 商品名)エンゼルデユウベビークリーム |
ジャナーズハーバル化粧品 | 商品名)ジャナールフセイン |
祥友 | 商品名)萩姫・酒のもとクリーム |
セーフテイーウオーターKK | 商品名)水の彩 |
枇杷葉 | 商品名)枇杷の精 |
DHC | 商品名)オリーブヴァージンオイル |
テスコ | 商品名)アピタッチ |
ドクターズコスメテイクス | 商品名)サプリメントボデイミルク |
日本オムバス | 商品名)スキンオイルα商品名)スキンオイルΩ 商品名)スキンクリーム商品名)スキンローション 商品名)カユミノン・スプレー式 |
日本ジョセフィン | 商品名)アトレージュ |
日本創健 | 商品名)ナチュラル馬油、ナチュラル馬油クリーム |
ノブ | 商品名)ノブモイスチュアコンセントレイト |
ピジョン | 商品名)ピュアトピベビーミルキーローション |
ピエールファーブルジャポン | 商品名)アベンヌウオータークリームエクストラ |
ピバニーズパドック | 商品名)BSS化粧品(ローション、エッセンス) |
フィルインターナショナル | 商品名)マルチシールド(乾燥肌・普通肌用保護クリーム) 商品名)モイストローション(保湿化粧水) 商品名)ピュアプラントオイル(美容オイル) |
ペッカー | 商品名)オーシアフェイス&ボデイローション |
マーガレットジョセフィンジャパン | 商品名)ベビーオイル、ローション |
明治乳業 | 商品名)すべすべみるる |
持田製薬 | 商品名)コラージュデルム |
ヤマモト | 商品名)木酢液配合化粧品(ローション・ゲル・クリーム) |
ユキコスメテイックス | 商品名)ブランネージュ |
リガメント | 商品名)ボデイローション、ローション、モイスチュアジェル |
レジーナコンプレックス | 商品名)アンヘルクリーム・ローション・ジェル |
ロゼット | 商品名)アトキビマイルドクリーム |
和光堂 | 商品名)和光堂ベビークリーム |
問い合わせ結果(企業名アイウエオ順)
愛麗 〒162新宿区早稲田鶴巻町552 TEL03-3207-1745
(コンテス 〒164中野区中央2-2-26 TEL03-3366-5521)
商品名)コンテススキンケアモイストゾル
1)主に顔に使用、アトピー性皮膚炎・ステロイド皮膚炎・ニキビの治療中・治療後の保湿剤としてかさかさする部分に適量使う。
2)50円/ml
3)10-25円/日
4)全成分は表示しない。医師の問い合わせには回答する用意があり、パッチテストにも対応できる。
5)保湿剤:多価アルコール(ポリエチレングリコール1000、マルチトール液(75%溶液)、濃グリセリン)、高分子物質(カルボキシビニルポリマー)中和剤:水酸化ナトリウム 防腐剤:エタノール 精製水
商品名)コンテスマイルドボデイローション
1)アトピー性皮膚炎の全身用、老人性掻痒症、乾皮症、手や足のカサカサするところ。
2)13円/ml
3)10-20円/日
4)全成分は表示しない。医師の問い合わせには回答する用意があり、パッチテストにも対応できる。
5)油脂:固体(ステアリン酸、セタノール)、半固体(ヒドロキシステアリン酸コレステリル)、液体(トリオクタン酸グリセリル、スクワラン、ホホバ油、メチルポリシロキサン) 保湿剤:多価アルコール(ブチレングリコール、濃グリセリン)、高分子物質(カルボキシビニルポリマー) 乳化剤:モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0) 中和剤:水酸化ナトリウム 防腐剤:エタノール 精製水
アクセーヌ〒531大阪市北区豊先3-19-3ピアスタワー TEL0120-823341
商品名)ADコントロールローション(化粧水)
1)朝と夜のスキンケア。洗顔後柔らかいタオルで水分をとった清潔な肌に使用。手のひらに3-4ふりを取り軽く顔全体に抑えるようにしてなじませる。1-2ふりを首にも使用する。
2)29円/ml
4)指定成分以外の全成分の表示はしていないが、皮膚科医から質問があった場合は基本的に開示している。
5)濃グリセリン(保湿)クエン酸緩衝液(整肌)
その他)界面活性剤フリー、オイルフリー、パラベンフリー、指定表示成分無添加、とのこと。
商品名)ADコントロールエッセンス(美容液)
1)朝と夜のスキンケア。化粧水で肌を整えた後、2滴(2プッシュ)を取って、清潔な手や指で、顔全体から首にかけてやさしくなじませるようにつける。
2)280円/ml
4)指定成分以外の全成分の表示はしていないが、皮膚科医から質問があった場合は基本的に開示している。
5)ポリエチレングリコール(高分子親水性ポリマー、皮膜形成・保湿作用)、ヒアルロン酸ナトリウム(保湿)、濃グリセリン(保湿)、ソルビット(保湿)
その他)界面活性剤フリー、オイルフリー、パラベンフリー、指定表示成分無添加、とのこと。
商品名)スキンプロテクターAD(油性クリーム)
1)朝と夜のスキンケア。化粧水・エッセンスの後に専用のスパチュラで小豆大1粒を取って、清潔にした手や指で顔全体から首にかけて軽くのばしてなじませる。
2)166円/ml
4)指定成分以外の全成分の表示はしていないが、皮膚科医から質問があった場合は基本的に開示している。
5)スクワラン(皮膜形成・保護)、スノーファット(水分保持細胞間脂質(セラミド)類似物質として保湿効果を期待)、γ-オリザノール(皮脂分泌促進)、天然ビタミンE(過酸化脂質抑制)、精製ワセリン(皮膜形成、保護)
その他)界面活性剤フリー、オイルフリー、パラベンフリー、指定表示成分無添加、とのこと。
商品名)ボデイローションAD
1)入浴後のボデイや乾燥か気になる部分に、肌から20cm程度離して円を描くように直接スプレーする。
2)10円/g
3)45円/日
4)指定成分以外の全成分の表示はしていないが、皮膚科医から質問があった場合は基本的に開示している。
5)天然水(アトセラウオーター)、ヒアルロン酸ナトリウム(保湿)、アラントイン(抗炎症)
その他)界面活性剤フリー、オイルフリー、とのこと。
商品名)モイスチュアエッセンス
1)朝(メイク前)と夜のスキンケア。化粧水で肌を整えた後、1-2滴(1-2プッシュ)を手に取り顔に薄くのばしてなじませる。部分に応じて分量を加減。
2)280円/ml
4)指定成分以外の全成分の表示はしていないが、皮膚科医から質問があった場合は基本的に開示している。
5)ヒアルロン酸ナトリウム(保湿)、濃グリセリン(保湿)、ソルビット(保湿)
その他)オイルフリー、とのこと。
商品名)ミルキージェル(化粧水)
1)朝(メイク前)のスキンケア。化粧水、エッセンスの後に適量(テイスプーン1/2杯程度)取り肌にのばす。
2)40円/ml
4)指定成分以外の全成分の表示はしていないが、皮膚科医から質問があった場合は基本的に開示している。
5)ヒアルロン酸ナトリウム(保湿)
その他)オイルフリー、とのこと。
アロエ製薬 静岡市栗原18番80号 TEL054-261-7371
商品名)アロエ製薬薬用ビューテイークリーム
1)適量を洗顔入浴後、就寝前の肌に塗布。
2)希望小売価格25円/g(実際の市場価格は2-3割引き)
3)125-200円/日
4)全成分表示はしていない。表示義務成分およびシソエキス、アロエエキスは表示している。問い合わせに対しては出来る限り開示する。
5)成分内容:β-グリチルレチン酸、メチルポリシロキサン、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸グリセリン、ステアリン酸、ベヘニルアルコール、セタノール、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、流動パラフィン、フェノキシエタノール、パラオキシ安息香酸エステル、ジグリセリン、アロエエキス、シソエキス、精製水
期待する機能:β-グリチルレチン酸(抗炎症作用)、シソエキス(保湿作用)、アロエエキス(保湿作用)、その他の成分はクリーム製造時における基剤として使用
エムシービケン 〒170東京都豊島区巣鴨1-7-3 TEL0120-258-286
商品名)アーフェジェル・ローション・クリーム
回答なし
エムデイ化粧品 〒150渋谷区神泉町19-5 TEL03-3780-3531
商品名)レセプト・モイスチュアクリーム
1)デリケートな肌は普通より少な目の量(あずき粒大)を手のひらに取り、軽く置くようにつける。症状に応じて重ねずけする。体ももちろん使用可能だが容量的に部分的使用で全身までは塗布しない。
2)286円/g
3)回答なし。
4)回答なし。但し販促用パンフレットに、配合成分/ローズマリー(肌にハリを与え若々しい肌を保つ)、コモンライム(肌を引き締め潤いを与える)、DNA-K(肌の老化防止には欠かせない成分)、スクワラン(肌をなめらかにし肌に潤いを与える)、ホホバ油(肌に弾力を与える)、ホワイトラノリン(肌荒れを防ぎ柔軟な肌を保つ)、ビタミンA(肌荒れを防ぎニキビ吹き出物を防ぐ)、天然型ビタミンE(皮膚の老化防止、皮膚にハリを与える)、菌糸エキス(豊かな保湿作用、美白効果)とある。
その他)販促用パンフレットに石井禮次郎医師(南青山、石井クリニック)の開発によるものとの記載がある。平成7年にアトピー患者のためのメデイカルインフォーメーションミーテイング(MIM)を開設したとのこと。
エリデン化粧品 〒110東京都台東区上野6-16-19新丸屋ビル8F TEL03-3839-2900
商品名)アピローション、アピジェル
1)洗顔後、ローションを手のひらにたっぷり取ってぴたぴたと押さえるようにつける。腕や首筋など痒みや炎症が気になる部分にも使用。その後、アピジェルで保護膜を作るチューブから手のひらに適量取ってのばす。ローション同様顔の他全身に使用できる。
2)アピローション42円/ml、アピジェル42円/g
3)使用する人によって量が異なるので一概には言えない。
4)全成分は開示していない。差し支えないものは開示している。
5)シソエキス:皮膚のほてりを抑えかさつき感を抑えることを期待(ローション・ジェル)。黒砂糖エキス:皮膚のほてりを抑えることによって肌がノーマルな状態に改善されることと皮脂分泌を抑えることを期待(ローション・ジェル)。ヒアルロン酸ナトリウム:保水能力によって肌にみずみずしさを与えることを期待(ローション・ジェル)。ガイヨウ(ヨモギ)抽出液:皮膚のほてりを抑えることによって肌がノーマルな状態に改善され、トラブル肌にならないことを期待(ジェル)。プラセンタエキス:保湿(ローション)。カンゾウ抽出液:皮膚のほてりを抑えることによって肌がノーマルな状態に改善されることを期待(ローション・ジェル)。
大島椿 〒105東京都港区海岸1-4-12 TEL0120-453056
商品名)アトピコスキンケアオイル、アトピコオイルローション
1)顔・洗顔後:オイルローションで水分と油分を補う。伸びが良いので少量つける。カサつきがひどい場合にはこの上にオイルを薄く重ね塗りする(Wケア)。オイルのみを使用する場合タオルで軽く水分を拭いた後(肌にまだ水分が十分に残っている状態で)すぐにオイルを塗る。
体・入浴後:オイルローションはそのまま全身に塗る。オイルのみを使用する場合タオルで軽く水分を拭いた後(肌にまだ水分が十分に残っている状態で)すぐにオイルを塗る。カサつきがひどい場合にはオイルローションの上にオイルを薄く重ね塗りする(Wケア)。
体・お出かけ前:外気に触れるところにオイルローションまたはオイルを数滴つける。
2)オイル65円/ml、オイルローション12.5円/ml
3)体表面積を成人1.6m2、3カ月半の乳児0.2m2、幼児(4才)0.6m2、小児(9才)1m2、一日2回使用したとすると、
オイル:成人351円/日、乳児52円/日、幼児124円/日、小児210円
オイルローション:成人100円/日、乳児15円/日、幼児36円/日、小児60円
4)指定成分以外の全成分表示はしていない。一般消費者への成分開示はしていないが専門医が患者が使用できるかどうかの試験(皮膚刺激性試験)をする場合には全成分を開示している。
公開できる成分と期待する機能について
オイル:ツバキ油(保湿・保護)
オイルローション:ツバキ油(保湿・保護)、1,3-ブチレングリコール(保湿)
希松 東京都中央区新川1-22-11、9F TEL0120-122783
商品名)ママ&キッズのスキンケアシリーズ
1)ソープまたはシャンプーで清潔にしたあとミルキーローションまたはクリームで保湿。
2)ミルキーローション:31円/ml、クリーム:63円/g
3)20ml(g)として、ミルキーローション:620円/日、クリーム:1260円/日
4)製品には指定表示成分以外の全成分は表示していない。利用者または医師から問い合わせがあった場合は開示している。
5)ミルキーローション グリチルリチン酸ジカリウム:抗アレルギー。スクワラン:エモリエント。ホホバ油。dl-δ-トコフェロール(ビタミンE):抗酸化。黒砂糖抽出末(コクトオリゴピュア):消炎、抗アレルギー。
クリーム グリチルリチン酸ジカリウム:抗アレルギー。スクワラン:エモリエント。オリーブ油。dl-δ-トコフェロール(ビタミンE):抗酸化。黒砂糖抽出末(コクトオリゴピュア):消炎、抗アレルギー。
その他)黒砂糖抽出末は近畿大学にてハンドクリームに配合した効果が検討された。化粧品材料として厚生省に申請された。
ゴーイング 〒東京都調布市飛田給3-40-23
商品名)オーシアフェイス&ボデイローション
1)シャワー・風呂上がりの肌に適量を塗布。日常生活において部分的に乾燥した肌に適宜塗布。
2)回答になし
3)回答になし
4)骨髄脂による皮膚機能の改善に着目した製品であるが、事情によりゴーイング開発室からは配合成分・配合量を開示することはできない。
その他)兵庫県明石病院の三好医師の指導によるとのこと。「ペッカー」参照
サンスター 〒569-11大阪府高槻市朝日町3-1 TEL0120-008241
商品名)アトマイルドスキンケアクリーム
1)清潔な手に適量をとり肌に薄く延ばして使用。入浴後、洗顔後、肌がカサカサするときに使用。
2)17円/g
3)個人差があり回答しかねる。
4)指定表示成分以外の全成分表示はしていない。開示も原則としてしない。但し、誤飲などの安全性に関わる場合で医師からの問い合わせについては例外的に答える。
5)セタノール(牛脂や鯨のロウから作られる脂肪様の高級アルコール系で、乳化剤の安定効果を持ち、皮膚をなめらかにしたり潤いを保つ)
パラベン(保存剤:二次汚染の防止および天然保湿剤の変質防止)
天然ヨモギ抽出物(医師向けパンフレット参照*)
*肥満細胞からのヒスタミン遊離に対する影響、ヒスタミン・セロトニンによる皮膚血管透過性に対する影響、Conpound48/80によるラット足浮腫に対する影響、についての解説と、近大・関西医大・神戸大・淀川キリスト教病院での使用試験結果が記されていた。
佐々木化学薬品 京都市山科区勧修寺西北出町10 TEL075-581-9141
商品名)マリンクリームSA
1)一日数回、また就寝前や入浴後に肌に適量を塗りよくのばす。
2)90円/g(40g10個まとめ買いの際は、72円/g)
3)成人体表面積1.6m2とすると、1gを約0.07m2にのばすことが出来るので、10ヶ入りで1646円/g
4)成分表示については厚生省告示第167号法第59条第六号および第61条第四号に基く。但し要求内容に応じ可能な限り開示を行う。
5)主成分:海水成分(人工海水塩3%=海水と同じ)、スクワラン、動物性オイル 海水浴が皮膚炎によいとの経験や学会報告から海水は人体にとって何らかのプラス作用になっていると思われる。保湿剤としてはオリーブ油との比較使用の結果9割以上のアトピー患者で動物性油のほうが肌にあったためスクワラン他動物性油を使用。
6)94年のアンケート結果(回収数309通)が付されていた。
資生堂 〒141品川区西五反田3-9-1 TEL03-3490-8451
商品名)エンゼルデユウベビークリーム
1)入浴後や外出前に適量(米粒大=0.03g)を顔やボデイに薄くのばして使用。
2)83円/g
3)ベビー用スキンケア化粧品として販売しているので正確なことは不明。
4)製品には表示指定成分の他に効果成分も表示。成分開示は原則として、患者の皮膚トラブルの原因究明のため医師から要請のあった場合のみ開示。
5)精製ヨモギ抽出液(保湿効果、鎮痒効果、抗アレルギー効果)、バイオγリノレニン(保湿効果)、バイオヒアルロン酸(保湿効果)、グリチルレチン酸誘導体(消炎効果)
ジャナーズハーバル化粧品 東京都港区六本木6-8-10 TEL0120-228633
商品名)ジャナールフセイン
回答なし
祥友 東京都千代田区三崎町1-1-11 TEL03-3219-1731
商品名)萩姫・酒のもとクリーム
回答なし
日本セーフテイーウオーターKK (化粧品企画室)〒525滋賀県草津市川原1丁目1-19 TEL0775-67-5531
商品名)水の彩
1)清潔な指で肌に塗る。1-2分でぬめりと水分が浸透する。乾燥肌の人はたっぷり塗って軽くマッサージする。販促パンフには「必ずパッチテストをしてから御使用下さい」と明記されているとのこと。
2)23.3円/g
3)かなり個人差があるが、平均200-460円/日
4)開示する。逆浸透法浄水器で採った真水80%、粘質の成分(約20%)として海藻類、アロエ、カワラヨモギ、コガネバナの根、黒砂糖、水溶性コラーゲン、ビフィズス菌エキス、天然塩、保存のため、天然ビタミンE、、パラオキシ安息香酸メチルナトリウム(各0.1%)
5)主目的は保湿。粘質材料について、アロエ:美白・抗菌・紫外線防御、カワラヨモギ:抗菌・抗炎症、コガネバナの根:抗炎症・抗アレルギー・紫外線防御、黒砂糖:抗炎症・抗アレルギー、水溶性コラーゲン:水分保持、ビフィズス菌エキス:皮膚細胞核修復予防・色素異常の防止、海草類:保水
商品名)枇杷の精
1)清潔な指で肌に塗る。1-2分でぬめりは浸透する。荒れ性の人はたっぷり塗って軽くマッサージする。販促パンフには「必ずパッチテストをしてから御使用下さい」と明記されているとのこと。
2)50円/g
3)非常に個人差があるため回答できかねる。
4)全成分を開示する。グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン、水溶性コラーゲン液、アロエエキス、オウゴンエキス、天然ビタミンE、カワラヨモギエキス、海藻エキス、黒砂糖エキス、塩化ナトリウム、植物性スクワラン、カンゾウエキス、ビワ葉エキス、パラオキシ安息香酸メチルナトリウム(表示指定成分には当たらないとのこと)、精製水
5)回答に明記なし
その他)販促パンフには発売元:枇杷葉(TEL0775-53-0091)とのみある。日本セーフテイーウオーターKKの企画とのことだが少し分かりにくい。平成8年12月25日付の医薬部外品製造承認申請書の写しが付されていた(申請者:ノーベル化学宏業・TEL0729-23-0421)。
DHC 〒106東京都港区南麻布2-7-1 TEL03-3457-5311
商品名)オリーブヴァージンオイル
1)マイルドソープ(透明石鹸)で洗顔した後、マイルドローション(化粧水)を用いる。その後オイルで保湿する。
2)167円/ml(サービス期間等に当たると100円/ml程度になることもある)
3)8-10滴使用するとして47-59円/日
4)オリーブヴァージンオイル100%なので表示はしていない。指定表示成分の配合もない。必要であれば東京都庁に提出した製品届出書、機器分析チャートを提出公開できる。6カ月に一度公的機関での分析も実施している。
5)飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の混合比、不飽和脂肪酸中のオレイン酸の皮脂や細胞間脂質に与える影響など。
その他)会報誌「オリーブクラブ」が届けられた。
テスコ 〒577東大阪市御厨東2丁目10-38
商品名)アピタッチ
1)入浴後や体を清潔にした後に外用する。
2)100円/g
3)塗り方にもよるが、100-150円/日
4)全成分を表示している。
5)ニンニクB1エキス(アリチアミン=ニンニク抽出成分にビタミンを添加したもの
):直接皮膚から吸収されることによるアトピー性皮膚炎への薬効を期待、馬油:保湿
その他)「アトピー性皮膚炎とニンニクB1エキス」大阪医大・長谷川義博医師の著
書が同封されていた。
ドクターズコスメテイクス 〒272千葉県市川市須和田2-36-32 TEL047-373-8944
商品名)サプリメントボデイミルク
1)入浴後、又はかゆみ、かさつくところに塗る。ステロイドとの併用によりより強い効果を発揮し、最終的にステロイドから離脱できるケースも多い。
2)9円位
3)90円位
4)現在特許申請中のため開示していない。
5)卵黄由来細胞間脂質類似成分を補う。
その他)「問い合わせはモイスチュアミルク、エッセンスであったが、新規開発をしたサプリメントボデイミルクについて回答する」とのことであった。
日本オムバス 〒252神奈川県藤沢市亀井野1-31-6 TEL0466-81-4973
商品名)スキンオイルα
1)スキンローション、またはカユミノンで皮膚を保水し、その上からオイル、またはクリームで保湿する。皮膚の状況と肌に合う合わないによって使い分けを行う。保水効果の高い順にカユミノン→スキンローション、保湿効果の高い順にクリーム→オイルΩ→オイルαの順。例えば離脱中で皮膚の乾燥が激しい場合スキンローション→スキンクリーム、赤ちゃんで乾燥が少ない場合オイルαのみ。
2)67円/ml
3)皮膚のダメージが強い人:1333円/日、皮膚のダメージが少ない人:677円/日
4)全成分開示している
5)スクワランオイル:皮脂の補給・紫外線の吸収。ホホバオイル:皮脂の補給、上皮の保水性。天然ビタミンE:酸化防止剤。
商品名)スキンオイルΩ
1)スキンローション、またはカユミノンで皮膚を保水し、その上からオイル、またはクリームで保湿する。皮膚の状況と肌に合う合わないによって使い分けを行う。保水効果の高い順にカユミノン→スキンローション、保湿効果の高い順にクリーム→オイルΩ→オイルαの順。例えば離脱中で皮膚の乾燥が激しい場合スキンローション→スキンクリーム、赤ちゃんで乾燥が少ない場合オイルαのみ。
2)67円/ml
3)皮膚のダメージが強い人:1333円/日、皮膚のダメージが少ない人:677円/日
4)全成分開示している
5)ラノリン誘導体(液状ラノリン):保湿・抗菌・紫外線吸収・親水性。ホホバオイル:皮脂の補給、上皮の保水性。天然ビタミンE:酸化防止剤
商品名)スキンクリーム
1)スキンローション、またはカユミノンで皮膚を保水し、その上からオイル、またはクリームで保湿する。皮膚の状況と肌に合う合わないによって使い分けを行う。保水効果の高い順にカユミノン→スキンローション、保湿効果の高い順にクリーム→オイルΩ→オイルαの順。例えば離脱中で皮膚の乾燥が激しい場合スキンローション→スキンクリーム、赤ちゃんで乾燥が少ない場合オイルαのみ。
2)120円/ml
3)皮膚のダメージが強い人:857円/日、皮膚のダメージが少ない人:600円/日
4)全成分開示している
5)ラノリン誘導体(液状ラノリン):保湿・抗菌・紫外線吸収・親水性。精製ラノリン(天然100%の硬質ラノリン):保湿・抗菌・紫外線吸収
商品名)スキンローション
1)スキンローション、またはカユミノンで皮膚を保水し、その上からオイル、またはクリームで保湿する。皮膚の状況と肌に合う合わないによって使い分けを行う。保水効果の高い順にカユミノン→スキンローション、保湿効果の高い順にクリーム→オイルΩ→オイルαの順。例えば離脱中で皮膚の乾燥が激しい場合スキンローション→スキンクリーム、赤ちゃんで乾燥が少ない場合オイルαのみ。
2)27円/ml
3)皮膚のダメージが強い人:457円/日、皮膚のダメージが少ない人:320円/日
4)指定成分以外は表示していないが問い合わせがあれば成分割合を除いては開示する。5)複合アミノ酸(蜂蜜):保湿。乳酸(デンプン):殺菌。乳酸ナトリウム(デンプン):保湿。尿素(石灰):創傷治癒。ムチン(動物の胃):創傷治癒。プラセンタエキス(胎盤):抗炎症。ローズ水(バラの花):保湿。イプシロンアミノカプロン酸:抗アレルギー。パラベン:防腐。
*()内はそれぞれの出発原料。創傷治癒・抗炎症・抗アレルギーはそれらの成分が一般的に持つと言われている効果であって、期待はしていない。
商品名)カユミノン・スプレー式
1)スキンローション、またはカユミノンで皮膚を保水し、その上からオイル、またはクリームで保湿する。皮膚の状況と肌に合う合わないによって使い分けを行う。保水効果の高い順にカユミノン→スキンローション、保湿効果の高い順にクリーム→オイルΩ→オイルαの順。例えば離脱中で皮膚の乾燥が激しい場合スキンローション→スキンクリーム、赤ちゃんで乾燥が少ない場合オイルαのみ。
2)15円/ml
3)皮膚のダメージが強い人:230円/日、皮膚のダメージが少ない人:115円/日
4)指定成分以外は表示していないが問い合わせがあれば成分割合を除いては開示する。
5)植物種子(桃・杏・くるみ)と卵殻を酢酸発酵したミネラル水を300倍に希釈したもの、エタノール、ローズ水
日本ジョセフィン 〒542大阪市中央区谷町9-3-7 TEL06-766-2876
商品名)アトレージュ
1)部位毎に使い分ける。顔・体・頭と商品構成されており併用も可。
例:肌の状態が不安定な時(顔)フェイスウオッシュ→バリアベール
2)フェイスウオッシュ16.6円/g スキントリートメント35円/g
フェイスモイスト30円/g バリアベール87.5円/g
クールローション15円/g ボデイソープ8円/g
ボデイモイスト14円/g
3)使用品目数で異なるが、洗って保湿保護3品目で約60-70円/日
4)商品にはスペースの関係上中心となる成分を表示している。
5)例:バリアベール エモリエント成分(スクワラン・レシチン・セラミド)、保湿成分(甘草エキス)、表示指定成分無添加
その他)B5版24頁の「テキスト」、「低刺激性・低アレルギー性化粧品の有用性検討」池田忠世:大阪済生会病院皮膚科(販促用の雑誌未掲載論文と思われる)の送付があった。
日本創健 〒399-41長野県駒ヶ根市赤穂8754 TEL0265-82-3600
商品名)ナチュラル馬油、ナチュラル馬油クリーム
1)販促用パンフによれば、予め冷蔵庫等で冷やしておき、水仕事や入浴の前に手のひらで温め、顔は包み込むように、手・膝・かかとにはすりこんで用いる。入浴後は別の適当な保湿剤を用いる。併用は避ける。
2)馬油:41円/ml、馬油クリーム:46円/ml
3)症状のひどい人では150-200ml/日=馬油クリームで230-306円/日
症状の軽い人で60-100ml/日=馬油クリームで92-153円/日
4)商品に表示されている成分以外は一切使用していない。
5)入浴による皮膚の脂質分の流出を防ぐ。馬油中のαリノレン酸が皮下組織の血行を促し新陳代謝を促進する。
その他)販促用パンフには脂肪酸分析表が示されα-リノレン酸含有率が高い(奥山治美:名市大薬学部、による)点が強調されている。
ノブ 〒107東京都港区赤坂7-3-37プラースカナダ3F TEL03-3403-1334
商品名)ノブモイスチュアコンセントレイト
1)販促パンフによれば、洗顔後、化粧水等で肌を整えてから、適量(2プッシュくらい)を肌になじませるようにのばす。
2)166.6円/ml
3)顔専用、1プッシュ0.3mlとして2プッシュで約100円
4)回答になし
5)医家向けリーフレットによれば、ヒアルロン酸ナトリウム(保湿)、大豆リン脂質(肌にハリを与え刺激を緩和する)、グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症作用、抗アレルギー作用)、スクワラン(油性成分)、ホホバ油(なじみがよくハリ・潤いを与える)、アラントイン(創傷治癒作用、抗炎症作用)、グリコール酸(皮膚のターンオーバーを正常化させる)の記載がある。表示指定成分としてパラベンが記されている。
その他)堺市立病院皮膚科でアトピー性皮膚炎などを対象として96年3-7月にかけて安全性試験がなされ「皮膚」(日皮会大阪地方会機関誌)に投稿準備中との記載がある。
ピジョン 〒101東京都千代田区神田富山町5番地1 TEL03-3252-4188
商品名)ピュアトピベビーミルキーローション
1)入浴後、おむつ交換時、外出前などに適量を薄くのばして使う。
2)15円/ml
3)480円/日(成人体表面積を1.6m2、使用量10ml/m2、一日二回使用として)
4)製品には指定表示成分のみを表示。問い合わせがあった場合必要に応じて他の成分を回答する。
5)グリセリン脂肪酸エステル(乳化剤)、トリグリセリド(乳化剤)、スクワラン(保湿剤)、ホホバオイル(保湿剤)、1.3ブチレングリコール(保湿剤)、ヒアルロン酸ナトリウム(保湿剤)、dl-ピリドンカルボン酸ナトリウム(保湿剤)、グリチルリチン酸ジカリウム(保湿剤)、ヒドロキシステアリル酸コレステリル(保湿剤)、スフィンゴリピッド(保湿剤)、大豆リン脂質(保湿剤)、コレステロール(保湿剤)、カルボキシビニルポリマー(増粘剤)、パラベン(防腐剤)、フェノキシエタノール(防腐剤)、精製水
ピエールファーブルジャポン 港区赤坂6-8-8赤坂松原ビル4F TEL0120-17-1760
商品名)アベンヌウオータークリームエクストラ
回答なし
ピバニーズパドック 大阪市住吉区遠里小野2-1-30 TEL0120-44-6077
商品名)BSS化粧品(ローション、エッセンス)
回答なし
フィルインターナショナル 〒150東京都渋谷区松波2-7-12-209 TEL0120-16-6051
商品名)マルチシールド(乾燥肌・普通肌用保護クリーム)
1)洗顔後、化粧水や美容液で肌を整え良くなじませた後、あずき粒1個くらいを指先で練るように伸ばし、その後顔の数カ所につけてから全体に薄く伸ばす。パックとして使用する際はあずき粒3個位を塗り30-45分位放置した後拭き取る。
2)166円/ml
3)全身に使用可能だが特に全身用として企画発売していないので答えられない。
4)一般には指定成分のみ表示している。利用者からの問い合わせには主体有効成分を中心とする成分開示を行う。製品を診療の一助としてクリニックで利用している医師、および皮膚科医師自身が使用している場合にのみさらに成分開示する。
5)グリチルリチン(消炎)、ビタミンA(角質軟化)、ビタミンB2(皮膚細胞の賦活)、ビタミンB6(皮膚細胞の賦活)
商品名)モイストローション(保湿化粧水)
1)洗顔後、テイスプーン1/2-1杯程度を取り、指先で円を描くようにしてマッサージして伸ばす。目の周りなど乾燥しやすい部分はなじませるように指先で浸透させる。
2)55円/ml
3)全身に使用可能だが特に全身用として企画発売していないので答えられない。
4)一般には指定成分のみ表示している。利用者からの問い合わせには主体有効成分を中心とする成分開示を行う。製品を診療の一助としてクリニックで利用している医師、および皮膚科医師自身が使用している場合にのみさらに成分開示する。
5)ポリエチレングリコール1500(保湿)、グリチルリチン(消炎)、エタノール(防腐)
商品名)ピュアプラントオイル(美容オイル)
1)洗顔後、化粧水を使用した後、数滴を顔全体にマッサージするように伸ばす。
2)200円/ml
3)全身に使用可能だが特に全身用として企画発売していないので答えられない。
4)一般には指定成分のみ表示している。利用者からの問い合わせには主体有効成分を中心とする成分開示を行う。製品を診療の一助としてクリニックで利用している医師、および皮膚科医師自身が使用している場合にのみさらに成分開示する。
5)植物オイル(保湿・保護)、天然ビタミンE(抗酸化・血行促進)、A・パルミテート(角質軟化)
その他)小柳記念病院皮膚科の津田攝子医師自身の自験(ニキビ、吹き出物、敏感肌)に基くとのこと。
ペッカー 〒193東京都八王子市めじろ台1-31-3 TEL0426-63-9868
商品名)オーシアフェイス&ボデイローション
1)皮膚に直接使用。
2)22円/ml
3)全身一日二回として40cc=約800円。
4)表示している、開示している、とのこと。(ただし送付資料には詳細が記されていない。骨髄成分についてのみ記載があるが、これだけでは腐ってしまうはずなので、最低限保存料は必要なはず。)
5)若牛の骨髄(マロー)の成分として、脂肪・蛋白質・ミネラル・ビタミンA,D,B1,B2・ムコ多糖を挙げている。
その他)「ゴーイング」参照。ゴーイングへの問い合わせの後、ベッカー社から同一商品について追加情報提供の申し出があった。毎日・産経新聞の紹介記事が付されており、どちらも明石病院副院長の新海隆子医師が推薦している。
マーガレットジョセフィンジャパン 大阪市中央区谷町7-6-26 TEL0120-41-7770
商品名)ベビーオイル、ローション
回答なし
明治乳業 〒130東京都墨田区緑1-26-11 TEL03-3633-1438
商品名)すべすべみるる
1)新生児での使用を想定。
しっとりローション・さっぱりローションとも、一回1mlを一日数回。
2)しっとりローション・さっぱりローションとも6.3円/ml
3)しっとりローション:12.5円/日(一日2ml)
さっぱりローション:12.5円/日(一回2ml)
4)全成分は表示していない。問い合わせがあれば公開する。
5)しっとりローション:保湿剤(乳清ミネラル・トリメチルグリシン・その他)、油剤(ホホバ油・白色ワセリン・その他)、キレート剤(エデト酸二ナトリウム)、防腐剤(パラベン)、その他
さっぱりローション:保湿剤(乳清ミネラル・プロデユウ400=アミノ酸系保湿剤・その他)、キレート剤(エデト酸二ナトリウム)、防腐剤(パラベン)、その他
持田製薬 〒162新宿区市谷本村町2-12 TEL03-5229-3906
商品名)コラージュデルム
1)肌を清潔にした後乾燥している部分に広めに塗る
2)35g入り:45.7円/g
70g入り:38.6円/g
3)体表面積や乾燥の度合いにより使用量に差が出るため、一日当たり価格算定は難しい。乾燥肌用入浴剤「バスキーナ」で全身に油分を補いなおかつ乾燥の目立つ所にコラージュデルムを塗る方法を勧めているので、全身にコラージュデルムを使うことはほとんどないと思われる。
4)主な成分及び表示指定成分を表示しており一般消費者からの問い合わせにはこの範囲で回答している。医師から安全性に関して問い合わせがあった場合にのみその他の成分も開示している。
5)水溶性コラーゲン(保湿)、スクワラン(皮脂補給)、グリチルレチン酸ステアリル(消炎作用)、γ-オリザノール(皮脂分泌促進)、パラベン(防腐剤)
ヤマモト 〒645和歌山県日高郡南部町東吉田228 TEL0739-72-5688
商品名)木酢液配合化粧品(ローション・ゲル・クリーム)
問い合わせに対し、後日筆者の取りまとめた資料を送付して貰えるのなら協力する旨の回答があった。そのような予定は特にない旨連絡したところ、「それならば協力できない」との回答であった。
ユキコスメテイックス 〒658神戸市東灘区御影町御影城の前1438-18美洋サンヴィラB-02 TEL078-856-5633
商品名)ブランネージュ
1)販促パンフによれば、ピアローションATは手のひらのくぼみ一杯にとり軽くおさえるようにつける。ピアエッセンス・ピアオイルMは2-3滴とりトラブルのある部分や全身につける。ATジェルは適量とり顔や体のかさつきなどトラブルのある部分または全体に軽くのばすようにつける。
2)販促パンフによれば、ピアローションAT:50円/ml、ピアエッセンス:250円/ml、ピアオイルM:150円/ml、ATジェル:50円/g
3)回答に明記なし
4)問い合わせがあれば開示する
5)販促パンフによれば、ピアローションAT(コクトオリゴ(黒砂糖)、シソエキス、甘草末)、ピアエッセンス(コラーゲン、ヒアルロン酸)、ピアオイルM(ミンクオイル)、ATジェル(コクトオリゴ(黒砂糖)、シソエキス、ヒアルロン酸)。コクトオリゴ(黒砂糖):保湿、抗アレルギー作用
シソエキス:消炎作用 甘草:解毒・殺菌作用、とのこと。
リガメント 〒461名古屋市東区代官町15-3 TEL052-932-1996
商品名)ボデイローション、ローション、モイスチュアジェル
1)ボデイローション:13円/ml、ローション:75.6円/ml、モイスチュアジェル:83.3円/g
2)ボデイローション:65円/日、ローション:170円/日、モイスチュアジェル:250円/日、合計485円/日
3)現在の製品には成分表示はしいないが、来年随時パッケージ変更を予定しており、その際にはパッケージまたは能書に成分を表示する予定。顧客や医師からの問い合わせには現在も回答している。
4)ボデイローション:ブドウ糖・果糖(保湿・湿潤)、ミネラル=無機塩類(保湿・整肌)、アミノ酸(PH調整・水分調節)、アスコルビン酸ナトリウム(酸化防止・カルキ中和)、オウゴン・オウバク(収斂・抗酸化・抗菌・抗炎症)、他
ローション:ブドウ糖・果糖(保湿・湿潤)、ミネラル=無機塩類(保湿・整肌)、オウゴン・オウバク(収斂・抗酸化・抗菌・抗炎症)、他
モイスチュアジェル:ブドウ糖・果糖(保湿・湿潤)、ヒアルロン酸ナトリウム(保湿・保水・浸透性)、加水分解卵白(保湿・保護・柔軟性)、ミネラル=無機塩類(保湿・整肌)、オウゴン・オウバク(収斂・抗酸化・抗菌・抗炎症)、グリチルリチン二カリウム(抗炎症・抗アレルギー・解毒)他
レジーナコンプレックス 東京都渋谷区広尾5-19-18 3F TEL03-3449-4679
商品名)アンヘルクリーム・ローション・ジェル
1)就寝前の入浴・洗顔後、ローション・ジェル等で水分を補給した後に使用。特に乾燥しやすい部位にはたっぷりと塗る。
2)クリーム:104円/g、ローション:83円/ml、ジェル:45.8円/g
3)クリーム:283円/日(クリームを全身に使用している会員10名の月平均購入数=1.7個、から算出)
4)製品パッケージおよび容器への表示は指定成分のみだが、問い合わせがあれば全成分を開示する。
5)クリーム 植物成分:木酢・ローズマリー・オウゴン・アルニカ・オトギリソウ・セイヨウキズタ・ハマメリス・ブドウ葉・マロニエ
その他:牛脂(保湿)、スクワラン(保湿)、グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症)、水溶性コラーゲン(保湿)、ヒアルロン酸ナトリウム(保湿)
表示指定成分:プロピレングリコール(保湿)、パラベン(防腐)
ローション 植物成分:木酢・ローズマリー・オウゴン・アルニカ・オトギリソウ・セイヨウキズタ・ハマメリス・ブドウ葉・マロニエ
その他:グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症)、水溶性コラーゲン(保湿)、ヒアルロン酸ナトリウム(保湿)
表示指定成分:プロピレングリコール(保湿)、パラベン(防腐)
ジェル 植物成分:木酢・ローズマリー・オウゴン・オウバク・ラベンダー・カモミラ・シナノキ・トウキンセンカ・ヤグルマギク・ローマカミツレ・オランダガラシ・ゴボウ・サボンソウ・セイヨウキズタ・セージ・レモン・アルニカ・ハマメリス・ブドウ葉・マロニエ・オトギリソウ
その他:グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症)、水溶性コラーゲン(保湿)、ヒアルロン酸ナトリウム(保湿)
表示指定成分:パラベン(防腐)
植物成分に期待する効能
ローズマリーエキス(消炎・殺菌・保湿・収斂・肌荒れ・代謝促進)
オウゴンエキス(消炎・殺菌・肌荒れ・抗アレルギー)
アルニカエキス(消炎・保湿・血行促進・皮膚の活性化・余分な脂を取る・その他)
オトギリソウエキス(消炎・収斂・余分な脂を取る・その他)
セイヨウキズタエキス(消炎・血行促進・余分な脂を取る・その他)
ハマメリス抽出液(殺菌・収斂・肌荒れ・血行促進・肌の浄化・その他)
ブドウ葉エキス(消炎・収斂・血行促進)
マロニエエキス(消炎・保湿・収斂・その他)
ロゼット 〒140品川区東品川3-26-10 TEL0120-4871-25
商品名)アトキビマイルドクリーム
1)化粧品であり一般のクリームの使用法に準じる。朝夜洗顔後化粧水で水分を補った後クリームを適量カサつきやすいところを中心になじませる。肌の状態や使用部位によって使用方法が若干異なるので専門のスタッフがアドバイスする。
2)160円/g、但し割引積立制度やキャンペーン期間は安価になる。
3)本来フェイスケア用であり答えかねる
4)薬事法で義務付けられている指定成分は表示しているが全成分の開示は原則としてしない。
5)天然セラミド(損傷を受けた表皮バリアを迅速に再生させる)、酵母エキス(細胞再生を高め新陳代謝サイクルを正常化し保湿作用も有する)、黒糖オリゴ(保湿、抗アレルギー)、グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症)、ヒノキチオール(抗菌)、スクワラン(エモリエント効果)
その他)神戸大学皮膚科にて実使用試験が行われているとのこと
和光堂 東京都千代田区神田司町2-14-3 TEL03-3300-9812
商品名)和光堂ベビークリーム
1)入浴後タオルで水分を拭き取った後、指先に適量(小豆大)とり、体の数カ所にむらなくのばす。外出時・運動して発汗した後・泥遊びなどで肌が汚れた後もシャワー等で十分体を洗った後用いる。
2)18円/g
3)32.4-54円/日(ベビーで一日一回0.3-0.6g使用するとして、成人男子体表面積1.6m2=ベビーの約6倍なので)
4)指定成分以外は開示していない。内容成分については企業秘密の部分があり消費者からの問い合わせに関しては開示しない。医師からの問い合わせに対しては状況による(例えば乳幼児が食べてしまったなどのケースでは全成分を開示するがケースによっては一部の開示に止める)。
5)多価アルコール(保湿)、トリメチルグリシン(保湿)、スクワラン(エモリエント・保湿)、レシチン(保湿)、グリチルリチン酸塩(刺激緩和)
筆者が問い合わせから感じたことはこちら
筆者がアトピーであったらどの保湿剤を選ぶか?
まずはこう自問自答してみた。筆者が選ぶポイントは、
1)価格が安いこと、2)成分表示が完全になされていること、である。その中で自身の病期や部位に応じて複数の保湿剤を使い分けるだろう。じゅくじゅく体液の出るときとかさかさ乾燥するときとは手入れの仕方が異なるだろうし、多くの患者達のように、人前に出さざるを得ない顔は多少値が張ってもワセリンのようにテカつかないクリームを選ぶかもしれない。
成分表示の中で何を見るかというと、なるべく成分数の少ない単純なものを選ぶ。感作される(かぶれを起こす)可能性が減るからである。指定表示成分は無いに越したことは無いが、後述するように指定表示成分でないからといって安心はできない。過去にアレルゲンとして報告された事例がどの位あるかを文献で調べなければならない。
抗炎症作用とか薬効を期待する語句には目を奪われがちだが、決して保湿剤に薬効を期待してはならないと強く自分に言い聞かせるだろう。ステロイドに薬効のみを期待した結果がどうであったか?人は皮膚がおかしくなると何か塗って治そうとする習性がある。保湿剤といえど基本的に肌には異物である。必要以上の皮膚の負担を増やしてはならない。
価格については、白色ワセリン(白色軟膏)のメーカー希望納入価が500gで1260円から1595円であり、1g当たりでは2.5-3.2円となる。実際の小売希望価格は3.2-4.0円/g位であろう。これを基本として常に頭に置いて比較して考える癖をつけると良い。
情報開示に対する企業姿勢について
法的には、成分表示に関しては厚生省告示第167号法第59条第六号および第61条第四号に基けば良い。それ以上開示するかは任意である。いくつかの回答に見られるように企業秘密とするのは自由だが、企業秘密を前面に打ち出すことは企業にとって得策だろうか? 最近の消費者は薬害や企業犯罪に敏感である。余程の人気商品であれば別だが、全成分を開示することによってコピー商品が続出するような状況になければ、開示した方が良心的で好印象を与えるだろう。「このような原材料でこれだけの価格を設定するのはおかしい」と言われかねないから開示しないのではないかと考える人もいると思う。
少なくとも医師は全成分を開示しない商品を患者に対して決して推奨してはならない。以前ある医師が高知県T病院の軟膏を「ステロイドを含まない」との口頭での説明を信じて患者に外用させ、患者がステロイド皮膚症に陥り訴えられ和解に至ったケースがある。中国みやげの「とても良く効く漢方薬の軟膏」に砒素が混ざっていたといった例もある。ここまで悪質な事例は少ないだろうが、とにかくたとえ保湿剤といえども、成分内容を十分把握していないのに、単に効果が良さそうだからという理由だけで患者に推奨する者に皮膚科医の資格はないというのが私の意見である。
主要な成分・重要な成分については%表示までなされるべきである。最近のトピックスとして、アトピー患者では角層間脂質のセラミドという成分が不足しておりバリア機能が低下していることが指摘されているが、既にいくつかの製品でセラミドが使用されていた。ただし%までの表示はなされていない。側聞では大学病院での臨床試験では5%のものが用いられたとのことである。おそらくかなり高価な原材料に属すると考えられ、実際の含有量が5%に達するものは無いであろう。%が表示されていないということは実際の含有量はかなり少ないのではないだろうか。
「表示指定成分」について
資料として昭和55年9月26日厚生省告示第167号の抜粋をまず示す。
「・・・法第59条第6号及び第61号第4号に基き、成分の名称を記載しなければならない医薬部外品及び化粧品の成分として別紙(別紙に化粧品の表示成分として98項目の物質が示されている)に掲げる成分が指定されたこと。
人体に直接作用される医薬部外品及び化粧品については、消費者が医師からの情報をもとにアレルギー等の皮膚障害を起こす恐れのある製品の使用を自ら避けることができることを目的として、表示対象成分を選定したこと。
また、人体に直接使用されない殺虫剤、殺鼠剤等の医薬部外品については、誤用又は誤飲等による事故時に迅速な応急処置がとれるようにすることを目的として、表示対象有効成分を選定したこと。
・・・医薬部外品又は化粧品の製造(輸入販売)業者は、医師から患者の治療のために医薬部外品(人体に直接使用されるもの)または化粧品の配合成分に関する照会があった場合には、積極的に情報を提供するよう指導されたいこと。」
「アレルギー等の皮膚障害」と記されているのは接触皮膚炎(かぶれ)と考えられる。アトピー性皮膚炎もアレルギーだが、ここでは関係ない。
例えばパラベンという防腐剤は大多数の人には特に問題もなく安全だが、一部の人(必ずしもアトピー体質の人に多いわけではない)では接触皮膚炎を起こす。この場合最も適切な対処法はパラベンを含むものを皮膚につけない事である。パラベンにアレルギーがあるか否かはパッチテストによって確認できる。
しかしパラベンにアレルギーがあることがパッチテストで確認されても、ある化粧品にパラベンが含まれているか否かは、表示されていなければ患者には選択のしようがない。本告示は昭和55年の時点で比較的接触皮膚炎を起こしやすいと考えられた化粧品成分をピックアップし、製造業者に表示を義務付けたものである。
パラベンにアレルギーのない人はこの表示をそれほど気にする必要はない。ちょうどソバアレルギーの人がソバを食べると時に命をも奪われることがあるが、ソバアレルギーのない人にとっては滋味であるようなものである。ただしパラベンを含む化粧品を使用し続けることによって、パラベンにかぶれるようになる(感作という)可能性は増える。
余談だが、皮膚科医の学問的関心はこのような接触皮膚炎を起こす原因物質の発見には強く向いている。新しい原因物質(アレルゲンという)を発見することは、ちょうど天文学者が新水星を発見するようなもので、接触皮膚炎を専門とする皮膚科医にとっては勲章である。
このような状況であるから、昭和55年の時点で表示義務を定められた物質以外にも、その後接触皮膚炎の原因となりうる物質は発見されている。一方化学物質の成分表示は消費者の購買意欲にマイナスに働くため、製造業者は当然表示義務成分の使用をさけ別の新物質を使う。従って表示指定成分が用いられていないからといって接触皮膚炎の観点から安全であるとは決して言えない。
そこで、「医師から患者の治療のために配合成分に関する照会があった場合には、積極的に情報を提供」するよう指導がなされることとなる。問い合わせに対し、パッチテストにも対応する用意がある(必要とあれば原料物質を提供する)と答えた企業は、皮膚科医の目には好感が持てる。
保湿剤の「臨床試験」について
今回の問い合わせに対して、いくつかの企業からは医学雑誌に掲載された論文の別冊が送られてきた。積極的な情報提供や医療機関との連携を求める姿勢は評価に値する。それらの資料を通して保湿剤の「臨床試験」について考えてみたい。
「コンテス・モイストゾルの皮膚安全性の検討とその使用経験」
Aesthetic Dermatology Vol.5 : 43-48,1995
「コンテスマイルドボデイローションの皮膚安全性の検討とその使用経験」
Aesthetic Dermatology Vol.5 : 107-111,1995
安全性と有用性に分けて検討されている。安全性については、商品現物のパッチテストを行い皮膚刺激指数(須貝の方法)を算出し評価している。有用性については、現物使用前後(二週間以上)の皮膚症状の程度(掻痒・つっぱり感・乾燥・紅斑・ざ瘡)を5段階評価(無・軽度・中等度・高度・高度から増悪)、皮疹への影響、使用感(良い・普通・悪い)、継続使用意志の有無からの総合評価している。
「アトピコスキンケアオイルのアトピー皮膚および皮脂欠乏症に対する使用経験-白色ワセリンとの左右比較対照試験成績」
西日皮膚52:131-135、1990
有用性・安全性につき検討された。方法:白色ワセリンと商品現物との左右対照使用比較(2週間毎に8週間まで)。皮膚所見(掻痒・潮紅・鱗屑・毛孔性角化・乾燥)、全般改善度、副作用を総合して左右それぞれで有用性を4段階評価(きわめて有用・有用・やや有用・無用)、その上で優劣を比較。患者の使用感(使用感・感触・衣類に付着して気になるか・今後使用を続けたいか)については別に比較。
「精製ツバキ油による湿疹・皮膚炎の治療成績」
西日皮膚50:119-125、1988
有用性・安全性の双方につき現物使用により検討された(1週間毎に4週間)。方法:皮膚所見(掻痒・潮紅・落屑・毛孔性角化・乾燥)の推移から全般改善度を判断。副作用(皮疹の増悪・刺激感・発赤・乾燥化・その他)の有無から安全性を評価。全般改善度と副作用の有無から有用性を評価。患者の使用感(使用感・感触・衣類に付着して気になるか・今後使用を続けたいか)については別に比較。
「皮膚乾燥性皮膚症状に対するツバキ油製剤(オイルローション)の使用効果」西日皮膚52:1217-1221、1990
有用性の検討 方法:現物を使用し(2週間毎に12週まで)皮膚乾燥部の掻痒・潮紅・落屑・毛孔性角化・乾燥の程度を中等度・軽度・軽微度・正常に分け、全般改善度をかなり軽快・軽快・不変・悪化として評価。副作用(乾燥状態の増悪・皮膚炎の出現)を重度・中等度・軽度に分けて記録し、有用性をきわめて有用・有用・やや有用・無として4段階評価。患者の使用感(使用感・感触・衣類に付着して気になるか・今後使用を続けたいか)については別に比較。
「脂肪酸、精製ツバキ油およびオリーブ油の黄色ブドウ球菌に対する増殖抑制作用について」日本化学療法学会雑誌44:786-791 1996
黄色ブドウ球菌株の培養系にリノール酸・オレイン酸・局方ツバキ油・精製ツバキ油・オリーブ油・精製ホホバオイル・スクワラン・流動パラフィンを加え(各80μg/mlからの二段階希釈系列)増殖抑制作用を検討した。結果:リノール酸・オレイン酸・局方ツバキ油には強い増殖抑制作用があった。精製ツバキ油・オリーブ油では比較的弱い増殖抑制作用があった。精製ホホバオイル・スクワラン・流動パラフィンでは増殖抑制作用を認めなかった。
「精製ツバキ油塗布による皮表脂質組成ならびに皮表過酸化脂質量の変化について」西日皮膚58:109-112、1996
1)健常者の額皮膚に精製ツバキ油を外用した6時間後の皮脂を分析したところ、精製ツバキ油外用部では総脂質は多かったが過酸化脂質量は少なかった。組成ではトリグリセリド・リン脂質が多く、スクワレンが少なかった。
2)精製ツバキ油を変質させ過酸化脂質含有量を高めたものでパッチテストを行い安全性を検討した。
「いわゆるベビー用スキンケア用品(エンゼルデユウ)の使用経験-アトピー性皮膚炎患児に対する治療補助効果の検討」日小皮会誌12:59-64 1993
現物を使用(4週間)し、治療補助効果・安全性・有用性につき検討された。掻痒・潮紅・丘疹・小水疱・乾燥・鱗屑・掻破痕について高度・中等度・軽度・軽微・なしの5段階に分けて記録。治療補助効果として顕著にあり・かなりあり・ややあり・どちらともいえない・なしの5段階、患者の印象を良かった・どちらとも言えない・悪かったの3段階に分ける。有用性を極めて有用・有用・やや有用・どちらともいえない・有用でないの5段階で評価した。
「小児アトピー性皮膚炎患者におけるベビー用スキンケア製品の使用経験」日小皮会誌13:149-153 1994
現物を使用(4週間)し、治療補助効果・安全性・有用性につき検討された。潮紅・丘疹・小水疱・乾燥・鱗屑・掻破痕について高度・中等度・軽度・軽微・なしの5段階に分けて記録。治療補助効果として顕著にあり・かなりあり・ややあり・どちらともいえない・なしの5段階に分ける。1名のみ角層検査法(セロハンテープで角層を剥がし走査電顕にて形態を観察)を実施した。有用性を極めて有用・有用・やや有用・どちらともいえない・有用でないの5段階で評価した。
「化粧品」の効能の範囲については昭和55年の厚生省薬務局長通知によって改正され、化粧用油類については、
1)肌荒れを防ぐ
2)皮膚にうるおいを与える、柔軟性を保つ。
3)皮膚をすこやかに保つ。
4)皮膚を保護する、乾燥を防ぐ。
5)日焼けを防ぐ。
6)日焼けによるシミ・ソバカスを防ぐ。
に制限されている。
その上で、「・・・個々の医薬部外品または化粧品について、立証する資料が提出された場合には、その資料を検討の上、品目毎に当該承認に関わる効能の可否を決定する・・・」とある。従って、アトピーのスキンケアに良いことを効能に記すためには、しかるべき資料を整え審査を受けるべきである。そのような手順を踏まずに安易に「アトピーに良い」ような印象を与える宣伝は違法である。
もっとも厚生省の審査能力については、昨今明るみに出ているようにお粗末なものであるらしいので、効能が仮に記された製品があったとしても疑ってかからなければならない。
上述の論文は、基礎研究と臨床とに分けられる。臨床論文はさらにその目的から安全性評価と有用性評価とに分けられる。
安全性評価については、パッチテストによる皮膚刺激または感作成分の有無か、実地使用による異常の有無により評価されている。もちろん全くなされないよりは良いと思うが、最長観察期間は12週である。これを逆に言うと、12週以上使い続けた際の安全性は未知だということである。
本稿を読まれる方の多くはステロイド皮膚症に苦しみ離脱に伴うリバウンドを経験しているだろう。ステロイド外用剤の長期連用によってあのような奇妙な状態が起こることは製薬会社も皮膚科医も知らなかった(今でも認識のない医師は多い)。それはひとえに数年も数十年もステロイド外用剤を連用した時に何が起きてくるかというデータがなかったことによる。
ワセリンやイソジンの長期連用を心配する意見が時々話題になるが、心配する感覚の方が正しいと思う。あらゆる外用剤は基本的に皮膚に異物である。使わずにすめばそれに越したことはない。使用は最小限に止め、肌の状態が良くなればそれに応じて速やかに止めた方が賢い。
この意見は保湿剤製造企業の利害とは対立するだろう。企業としてはステロイドに替わる安全な保湿剤を提唱し、普段からの乾燥肌の手入れによって皮膚炎の悪化防止を呼びかける。これもまた一理ある。要は使ったり止めたりのバランス感覚が患者に求められるということである。
臨床論文の有用性評価については、どの論文からも執筆担当者の苦心が伝わってくるように感じた。
筆者も医師であり、この種の論文が書かれる内部的事情は、業界人としてある程度把握している。根底には大学など研究機関における研究費捻出の苦労があることが多い。
筆者も駆け出しの頃に保湿剤ではないがある抗アレルギー薬の治験論文を命じられそうになったことがある。幸い(?)頓挫して世には出なかったが。その時の経験を記すと、ある日上司に呼び出され、製薬企業から依頼があったからと企画の説明を受け、会合に出るよう言われた。そこで治験方法の説明を受け(プロトコール等は企業の側で既に用意されていることも多い)最終的な論文執筆の任に当たるよう上司に命じられた。
その時筆者が考えたことは、1)上司の命令であれば逆らうわけにはいかない(当時はそう考えていた) 2)自分の名前が筆頭に上がる以上は治験論文といえども統計処理などはしっかりして出来るだけ科学的に論を進めたい 3)最終的には薬剤の有効性を結論付けざるを得ない、の3点であった。
会合の後は当然の事として酒宴が設けられ、企業側の学術担当者がにこにこして酌をしてくれた。話を聞いている内に、だんだんその抗アレルギー剤がとても優れたものでアトピー患者全てに処方されるべきのような気がしてきた。
皮膚病変の評価は皮膚科医の視診による。それを客観的に定量化することは結構難しい。紅斑が高度か中等度か軽度か、全般改善度が極めて良いか良いかやや良いか、すべてに主観が入り込みうる。有用性の評価には如何にして評価者の主観を排除するかの工夫が不可欠である。
これにはいくつかの方法が考えられる。上述の文献の一つにあるように左右に分けて対照試験を行うのはオーソドックスな方法である。35例中6例において使用側が対照よりも有用性が高かったとあるが、良くデータ表を読むとその中には殆ど優劣に差がないものや、左右とも有用性がなかったものも含まれている。しかし結論としては「本製品は白色ワセリンよりも有用性において有意に優れていた」と断言されている。
この論文は今回読んだ中では左右対照試験がなされた唯一例であり、評価すべきだと思う。しかし私にはどうしても結論部をこの論文だけからは信じることができない。この感覚は前述のような経験をした業界人(医師のことである)特有のものであろう。
保湿性能については皮膚表面の角層の水分含有量を測定する高周波伝導度測定装置があり、これを活用したデータがもっと送られてくるかと思ったが意外となかった。今後は増えるのかも知れない。
皮膚科医の主観を取り除く最も有効な方法は、1)試験者と評価者の分離と、2)企業と評価者の分離、である。
例えば、担当医師は左右対照試験を行った患者の皮膚を前後で写真に撮る。これを左右どちらに試験物が外用されたかも知らない別の医師に見せて評価を依頼する。これが試験者と評価者の分離である。但し写真というのは意外と微妙な部分が写らず、保湿剤のデリケートな効果を拾えるかという心配はあるが。
企業と評価者の分離は組織的になされる必要がある。この種の臨床試験を請け負うセンターのようなものを作り各企業はそこに有償で臨床試験を依頼する。センターは登録された複数の協力医に試験を振り分けるようにすれば企業と試験担当医との接触は断たれる。協力医はセンターから報酬を受け取れば研究費の捻出も可能である。
筆者は化粧品としての保湿剤のアトピー患者での有用性を否定する立場には決してない。より客観的で信頼に足る臨床情報は、システムによって生み出される。化粧品業界と皮膚科医たちが本気でこのような中立的な評価システムの構築に向けて努力するならばメリットは大きいと思う。
最後に、私が企業にこのような問い合わせをし、ワープロを打ちこむという労力を費やしているのはなぜか?実は自分でもよく解らない。「乗りかかった船」という表現が一番近い。私は公立病院の勤務医である。外来に溢れるアトピー患者達がさっさと治って病院に来なくなり、仕事が減り、ランチタイムにゆっくりと昼食が食べられるようになる日が来るのを夢見ている。
ペンネーム:ドクターインターネットカフェ
目次
- シソの葉エキス-アミノアップ化学の戦略
- サン・クロレラ-「著効例」の活用
- ミキプルーン-営業担当者の勇み足
- シジユウム-マスコミの計り知れない影響
- NiwanaEX-医師が開発した健康食品
- アトピー対策の家-ひばハウス
このページは高山家の考えに賛同され投稿下さったお医者さんからの民間療法情報ページです。
「先生、知人がこういう物を勧めてくれたのですが...少し高価なので迷っているのですが如何なものでしょう。」と言って彼は私にきれいに印刷されたパンフレットを差し出す。そこには「アトピー性皮膚炎に朗報。○○エキスの驚異的効果。××博士も絶賛」とある。「うーん」私は腕を組む。
○○エキスなど私は聞いたこともない。私は皮膚科医で学会や医学雑誌にはそれなりに目を通し日頃から情報収集には心がけている積もりである。こういったいわゆる民間療法の類は私達医師の目をうまくすり抜けて患者に忍び寄っている様にも見える。
「僕は○○エキスというのはよく知らないけどこういうのはいい加減な物が多いと思うよ」「先生知らないんですか?この間テレビでもやっていましたよ」側にいた看護婦までもがあの番組は私も観たと言い出し患者と話しが弾み出す。こういった風景は最近あちこちの皮膚科の診察室で見られるのではないだろうか。
私は患者からこのような問い合わせを受けた場合には、その場では答えず、その商品の製造または販売元へ次の様な文面の手紙を書くことにした。
「謹啓時下益々御清栄の段大慶に存じます。さて近年アトピー性皮膚炎に良いとして、様々な健康食品・スキンケア用品・環境対策商品などが出回っており、患者さんから私共皮膚科医の元に問い合わせを受けることがあります。しかしこれら商品の多くは、開発・使用調査等に当たって医師や公的機関による有効性の評価を受けることなく流通することが多いので、私共皮膚科医としてもその有効性についてのコメントを求められても困ることが多いです。そこで私共ではこのような問い合わせを受けた場合には、まず製造または販売元へアトピー性皮膚炎に有用であるとするならば、その理論的根拠、開発の経緯、使用調査はどのような形で行われその結果はどうであったか、などについての情報提供を求めることとしております。お手数ですが資料御送付下さいますようお願いいたします。提供いただいた資料は患者への説明材料とさせて頂きます。敬具」
約一年程前からこのような問い合わせを繰り返しており、色々と興味深い事実が浮かび上がってきた。私なりに考えた事も併せて社会に報告したいと考え筆を執った次第である。
シソの葉エキス-アミノアップ化学の戦略
シソの葉エキスについて問い合わせたところ、アミノアップ化学社からは会社案内まで含めたかなり多量の資料と製品見本が送られてきた。前述の問い合わせをした場合のメーカーの対応は色々だが、大きく分けると積極的な売り込みと防衛的姿勢の二つに分かれる。アミノアップ社は前者のように感じた(これは悪いことではない)。会社案内を見てよく分かったのだが、この会社は市場性のありそうな「役に立つ」新物質を検索開発し製品として販売することを専門に手がけている会社で、その中でこのシソの葉エキスがヒットした様である。引っかかった「有用物質」は基礎共同研究に回される。平たく言えば大学の先生等に依頼してお墨付きをもらう訳である。シソの葉エキスの場合は帝京大学薬学部の山崎正利氏が関わっている。彼はマウスの実験でシソの葉エキスがTNFというサイトカインの産生を抑えることを見出し学術雑誌に報告した。ここまでは医薬品を開発する製薬会社と変わりはない。
問題はここからである。シソの葉エキスは健康食品として売り出されるための戦略に回される。「健康食品」というのも不思議な概念だと思うが(筆者は健康な人が食すべき食品と理解している)、とにかく食品衛生法の基準をパスして市場に出る訳である。TNF産生に関わる事象を更に検討して医薬品として開発を進めようとしてではなく。
一般向けのパンフレットには「毎日の健康な体つくりをお手伝いします」と記されており薬事法に触れるような表現はない。これをどう考えるか?医薬品として一つの薬を世に出すためには約十年という期間と百億とも言われる投資が必要だそうである。大手製薬会社ならばともかく、そんなリスクの多いことは荷が重い。だからまずは食品として社会に提供するしかない。好意的に考えればそういうことだろう。しかし懐疑的に考えればTNF産生を抑制するような薬理作用をもった物質を、医薬品のような厳密な安全性チェックや臨床試験抜きで世に出してしまうことでもある。
健康食品として売り出された後もマウスを使った基礎データは薬事法すれすれの形でしばしば暗示される。そして世間ではいつの間にか「シソがアトピーに良い」という話として広まってしまう。実際にはマウスの実験的炎症が抑制されることが示唆されたに過ぎないのだが。最近ではスキンケア用の保湿剤にシソの葉エキスが入れられたり、入浴剤に混ぜられたりもする。
サン・クロレラ-「著効例」の活用
新聞を取っている人でサン・クロレラの折り込み広告を見たことの無い人はいないのでは無いだろうか?そこには様々な難病がクロレラによって回復した事例が色々と記されている。健康人は大して気にも留めない事だろう。しかし病院に通ってもはかばかしくなく、現代医療に失望しかけている人にとっては目を引くもののようだ。
アトピーもしばしば登場する。「クロレラを飲んで長年悩まされてきたアトピーが治りました。本当に感謝しています。」と「匿名希望」の元患者は言う。
これが嘘であったら話は終わってしまうので真実の投書であったと仮定して話を進める。重要なのはアトピー性皮膚炎は元来一定の割合で自然治癒していく病気だということである。最近は成人になっても治らないケースや成人になってから発症するケースが問題になってきているが、特に幼小児期のアトピーはうまくつきあっていけばいつの間にか治ってしまうケースはまだまだ多い。あるアトピーの患者が治癒傾向を示しその患者がクロレラを飲んでいたからといって、それはクロレラが有効であったことの証明にはならない。これは少し考えれば当たり前の事なのだが、実際に「この患者は治りました」と示されると患者は動揺する。
アトピーの様な一定の割合で自然治癒傾向を示す疾患においてある治療の有効性を示すには、最低数十人位ずつの患者のグループを二つ作り、一方を治療群、他方を対照群として治癒していく率がどの程度促進されたかで判定しなければならない。
「著効例提示」のテクニックは他の療法でもしばしば用いられる。パインハイセンスという薬用入浴剤(医薬部外品)がありひまわりという小冊子を発行しているが、ここでも写真入りで奏功例が紹介されている。この会社からの回答はこうである。「実際に使用された方々がそれぞれの経験からそれぞれの方の判断の中で体験談として御紹介している例はありますがそれらはあくまで使用された方々の経験に基くもので理論的根拠はありません」正直な回答だと思う。サン・クロレラからは回答が来なかったのに比べれば誠意がある。小冊子に登場している患者も写真を提供している位だから良いと感じたのだろう。
入浴剤についてはもう一つトリックがある。アトピー性皮膚炎の患者は皮疹がひどくなると滲みて痛いため入浴を避ける事が多い。すると皮表にブドウ球菌という雑菌が湧く。これがまたアトピーを悪化させるという悪循環に陥る。入浴剤を勧めることは入浴=皮膚の清潔の保持を勧めることでもあり、それだけである程度有効なことも多い。
入浴後は汚れが落ちると同時に皮脂も落ちてしまうため保湿剤などで油を補給する。これをスキンケアという。分かりやすく言えば新車の洗車ワックスがけのようなことである。アトピー患者が行うべき基本作業であり、従って殆どの入浴剤や保湿剤(化粧品会社が販売している)はスキンケアの動機付けの意味でそれなりの効果を示すことが多い。
日本オムバスという温泉の宅配による治療を勧めていることで我々アトピーに関わっている医師の間では有名な会社がある。経営者の小川秀夫という人はステロイドの使い過ぎ・頼り過ぎによる副作用に早くから気付き警告してきた一人でその意味では尊敬に値すると私は思う。しかし日本オムバス自体は我々皮膚科医の間では必ずしも評判は良くない。それは脱ステロイド療法がいけないということではなく、温泉宅配にかかる費用が高い点にある。
前述したように温泉治療自体はスキンケアの一法として正しく指導されれば決して悪いことではない。皮膚病の治療としては歴史が古い。大正時代の皮膚科雑誌に既にその効用についての論文がある。
スキンケアはアトピーの基本であるので、継続して延々と続ける必要がある。そのうちに体内の自然治癒機転が働いて(アトピーは元来自然治癒傾向を持った病気である)治るのを待とうという事なので、如何に安価に無理なく行うかは大きなポイントである。大手化粧品会社もこぞってアトピー用のスキンケア製品を販売する傾向にあるが、どうしても高価になる。スキンケア関係については(期待される効果)/(費用)を常に念頭に置いて考えなければならない。
ミキプルーン-営業担当者の勇み足
大阪の三基商事という会社が出している健康食品である。問い合わせたところ名古屋の営業担当という婦人から電話がかかってきた。「私共はお医者様ではありませんので病気に良い悪いということは申し上げかねますが、お客様の中で良いと言われた方の声をお伝えすることはあるかも知れないのですが...」
後日食品成分分析表が届いた。あくまで食品であるとの事なのだろう。しかし私の患者は確かに「アトピーに良い」と勧められて購入したそうである。先日愛知アレルギーネットワークの機関誌を読んでいたら質問コーナーに全く同じ投書があった。パンフレットの表現の中に「アトピーに良い」と記載されていなくても実際に販売に携わっている人がどうも口頭でそう説明しているようだ。
似たケースはプロポリスで経験した。加藤美蜂園本舗という会社からの回答は私を感心させた。「弊社ではプロポリス製品の製造販売にあたり念頭に置いていることの一つとして(中略)あくまで食品として販売するものであるから各種疾患に対する薬理作用・効能が宣伝・説明は一切行わないことを徹底しております。ですから営業者からアトピー性皮膚炎への有効性を口にすることはないと思われますが(後略)」私がこの問い合わせを始めてから一番納得できた回答である。外用に試みて炎症を引き起こした報告があることも調べて教えてくれた。このような企業としての真面目な対応こそが貴重である。
ただし私が気に入ったのはあくまで回答文であって、実際にプロポリスの営業者がアトピーに良いと本当に宣伝していないかは別問題である。営業姿勢への更なる徹底指導が望まれる。
営業者がアトピーを引き合いに出す理由の一つには、彼等がアトピーを気軽に考えすぎているのではないかと思われる節がある。栄研産業という会社の出している石鹸に「アトピーやニキビに」と書いてあったので私に尋ねてきた患者がいた。問い合わせたところ石鹸としての成分分析表を送ってきた。これなどはアトピーをちょっとしたニキビやかぶれと同列に考えていたのではないかと思われる。問い合わせにはさぞかし驚いた事だろう。
最近は何か皮疹が生じるとすぐアトピーではないかと考える風潮がある。アトピーは一般用語と化しつつある。しかし成人アトピーの患者達が抱える問題は非常に深刻であり、彼等の気持ちを代弁してアトピーという言葉をあまり気軽に使って欲しくないと訴えたい。彼等にとっては情報の混乱以外の何物でもないからである。
シジユウム-マスコミの計り知れない影響
平成七年十二月二十四日の東京新聞に「アトピー性皮膚炎-抑制成分発見」という見出しの記事が載った。これは目を引く。見るとシジユウムという聞き慣れない植物の葉のエキスの話の様である。
発売元のOS工業に問い合わせた所少し意外な返事がきた。「私共は日本大学に研究を依頼したものではなく、あくまで素材を提供させて頂いたのみで、日本大学及び駿河台病院へ研究用及び臨床用として提供してきました(中略)今の所公開出来ますデーターについてのみ資料とさせて頂きました(後略)」シジユウムの入浴剤やシジユウム茶は既に販売されている。素直に読むと、これに薬効があるのではないかと注目した薬学の先生や皮膚科の医師が研究もしくは臨床使用したいというので提供したということになる。要するに現在薬効があるかないかを検討中なのである。
先程の新聞記事も落ち着いてよく読むとそういう趣旨の事なのだが、見出しから患者が受け取る印象はそうならない。とうとう待ち望んだアトピー完全治癒の特効薬が出現したのだろうか。患者達は新聞の切り抜きを持って各自の主治医の元に走る。私の所にも何名か来た。そして私がシジユウムという発音しにくい言葉を怪訝な顔で問い直すのを見て、新聞に出るような話も知らないような医者にかかっていることに少し不安を抱く。このパターンは年に二、三回繰り返される。
NiwanaEX-医師が開発した健康食品
高知の土佐清水市に丹羽靭負氏という医師がいて独特な治療を行うので有名である。彼が開発したSOD様物質という食品があり名古屋ではNiwana-EX、関西ではNIWA-SODとして売られている。
少し専門的な話になるが、「活性酸素」という言葉を聞いたことがあるだろうか?先日自宅近くのうどん屋でうどんをすすっていたら、後ろの席のおじさんが活性酸素の話を始めたので思わず噴きこぼしそうになった。アトピーという言葉同様かなり一般化しつつあるらしい。
アトピーに限らず脳卒中や癌など様々な病態で活性酸素が炎症の過程で関与しているらしいことはもう十年以上前から分かってきていた。SODというのはこの活性酸素を消去する酵素の事である。それならばこのSODを投与してやれば当然炎症が治まり病態の改善に働くに違いない。誰でもそう思う。
実際SODそのものが単離され、リウマチの患者への投与が試みられたこともあったようだ。しかしこれはあまり奏功しなかった。理由はこの酵素の代謝排泄が速いことや、肝心の炎症を起こしている箇所にSODがなかなか届いてくれないこと、炎症の成立には活性酸素のみが関わっている訳ではないため全体のバランスが崩れ、返って炎症が悪化する可能性さえあること、などが示唆されている。
それでも真面目な研究者等によって臨床応用は模索され続けている。しかし現在なお世に出るまでには至っていない。
ところが試験管の中で活性酸素を消去する事の出来る「SOD様活性」を示す物質はゴマンとあるらしい。リザベンという抗アレルギー薬にSOD様活性があるとした論文を見たことがあるし、アルカリイオン水にもこの作用があると聞いた。最近東北の方の大学の工学部の先生がSOD様活性を簡単に測定する機械を作ったそうで、ある健康飲料を販売している会社の社長さんが自社の商品を測定してもらったところ活性が高かったと喜んでみえた。
重要なのは試験管内での事象ではなく、それが確実に病態の改善に役立っていることの証明にある。
Niwana-EXについて問い合わせをしたところ丹羽医師からのコメントはなく、代わりに彼の論文が届いた。それはアトピー性皮膚炎の病態形成に活性酸素が関与することを示唆するものではあったが、Niwana-EXの臨床的な有効性を証明したものではなかった。
Niwana-EXのみならず今後「ある疾患には活性酸素が関与している」「○○という健康食品はSOD様活性がある」従って「○○という健康食品はこの疾患に効果がある」という論法は流布するかもしれない。医学用語が並んでいるのでついつい説得されてしまいがちである。慎重に判断しなければならない。
アトピー対策の家-ひばハウス
ついに究極とも言えるアトピー対策商品が出現した。パンフレットには堂々と「住環境の抜本改善-アトピー治療の万全対策、真剣に考えてみませんか」とある。
住環境対策は確かにアトピーにおいて重要な位置を占める。アルミサッシの普及以来家の気密化が進み結露しやすい構造となりカビ・ダニが増えアトピー患者も増加したとも言われる。
ひばハウスはヒノキチオールという天然の抗菌物質を含むヒバ材を多用した家作りの様で、無垢材の持つ吸放湿性をも考慮した確かに理にかなった家造りではある。
実は今建築業界では健康住宅が一つのトレンドである。高気密高断熱計画換気・エアサイクル・パッシブソーラー・化学物質排除の家造りなど、様々な建築工法が体に優しいことを訴え、しばしば結露・ダニ・カビ対策を売りにしている。そのような状況の中でひばハウスも登場した。
私は動揺して問い合わせというよりも本当にこんな広告を出して大丈夫ですか?といった内容の手紙を書いた。不動産なのでPL法にはかからないかも知れない。薬事法に触れるかどうかは見当がつかない。
住宅というのは高額な商品であるため、試用調査ということが不可能に近い。設計理念がいきなり流通する訳で、どんな思いがけないトラブルが生じるか分からない。
住環境対策商品について少し述べたい。筆者は名古屋で室内環境とアトピー性皮膚炎との関連を調査する研究会を率いている。そこでしばしば感じるのは、住環境というのは構造と住まい方とからなり、しばしば構造以上に住まい方に問題があるということである。
例えば気密性の高いマンションに住んでいる人がいる。暖房はどうしているだろうか?経済性を考え石油ファンヒーターを用いていたとしたら要注意である。燃焼式の暖房器具が水分を放出し、吸放湿性のない新建材の表面で結露し、ダニ・カビ発生の原因となっている可能性がある。実際我々の調査で塩化ビニルプリント合板の一見きれいなフローリングの床に予想外に多くのダニを認めたケースもある。
「畳の上に絨毯をひくのは良くない」というのは常識のように言われるが、これも必ずしもそうではない。畳の下が問題である。床下換気が十分にとれて、床板も隙間を持たせた昔風の家であれば、畳の上に絨毯を引いていてもさほどダニは多くないこともある。このように住環境というのは非常に個性が強い。
エアクリーナーについても患者にしばしば聞かれる。エアクリーナーは使用しようとする部屋のサイズに応じて選ぶ必要がある。そして当たり前の事だがエアクリーナーを有効に使用するためには部屋の気密性は高い方が良い。窓を開けて換気をしっかりしながらエアクリーナーを回していたのでは意味がない。エアクリーナーに限らず室内環境対策商品は使いようである。住まい方も含めたトータルな観点からアドバイスする事の出来る専門家の育成が望まれる。
以上これまでの問い合わせの中から思いつくままに書き述ってきた。読者に分かりやすいように実名を用いているので登場いただいた方々の中には不快感を覚える向きもあるかも知れない。しかし私はこのような会社・個人の努力には本心敬意を抱いている。
アトピー対策の民間療法を編み出し世に問う方々には家族や近親者にアトピーで苦しんだ人が多いことを私は知っている。それらの患者あるいは家族達は、ステロイド外用剤の処方を繰り返し、ステロイド以外の治療法を希望すると怒り出す、まるでステロイド外用剤の製薬メーカーの前線部隊のような皮膚科医が多いのに失望している。
医師の中にはこれら民間療法の効果を検証しようとする医師を軽視する者もいる。彼等は医師は学者であるべきだと考え医学を数学や物理学の様な純粋学問と考えたがる。そして患者の血液を採取して実験室内に引きこもる。
私は医学は実学に属すると思う。家政学や経済学のような生活に密着した学問であり、マーケテイングが経済学で扱われるように、民間療法の検証も立派な医学の一部門であり、医師が真面目に取り組むべきだと考える。
そのために何よりも必要な事は医師が中立な立場から民間療法を評価出来るようなシステム作りである。シジユウムを日本大学や駿河台病院が如何に真面目に検討して有効性を評価しようとしても、そこには所詮民間の会社が売り出した商品のお墨付きではないかという疑念が付きまとう。何か裏で研究費の授受でもあるのではないか。アトピー性皮膚炎のような自然治癒傾向のある、症状が皮疹で数値化定量化しにくい疾患ではどうしてもそういう見方をする人が出る。Niwana-EXのような医師自身が開発した健康食品では尚更である。いくら症例を積み重ねても説得力は生じない。
この問題の解決のためには、療法開発者と評価者とを如何に分離するかが最大のポイントである。二者が直接接触するからいけないのである。間に学会や財団が介在して振り分けをするのが一番いい。日本消費者協会という財団法人があり独自に商品テストをした結果を機関誌に報告しているが、このような組織を民間療法に関して作ることは出来ないだろうか?ある治療法を考案した者が有償で財団に効果判定を依頼する。財団は賛同する各地の医師に評価作業を振り分ける。そうすれば医師は療法開発者に気兼ねすることなく自由に評価出来るし、特定の医師に評価が偏ることもない。二重盲検が可能なものは財団において管理すればより客観的な評価が生まれる。真摯な民間療法者であればこのようなシステムがあれば飛びつくに違いない。
このことをある研究会で提案したところ、さる高名な先生から「先生の言うことは正論だ。現実はそんなに簡単に動くものではない。」という賛成なのか反対なのかよく分からないお言葉を頂いた。そんなに難しい事ではないように思うのだが。
取りあえずこういった民間療法の類について情報・意見の交換をすることの出来る現場の皮膚科医同志でネットワークが出来ないかと考えている。本稿を読まれて賛同される方は御連絡下さい。
アトピー性皮膚炎は近年増えてきている。以前は遺伝的な体質によるものだとされていたが、それなら増えるはずはない。環境汚染か何か分からないが、何かを我々現代人に警告しているように見える。言ってみればアトピーの患者は選ばれた人類、アトピー戦士である。彼等の戦いを支援するためのアイテムを提供するのに労を惜しんではならない。