column: 2006年3月アーカイブ

 アトピー的コレクションの成果発表会のイベントが今日の朝日新聞に記事が掲載されている。
http://mytown.asahi.com/hyogo/news.php?k_id=29000000603270001

是非ご覧ください。

 最近親父はめっきり変わってしまって今までの厳しい親父から、子供を怖がっているかのようなしぐさを見せることがある。私に向かって「おはようございます」とかいわれると、「えーーー」とか思ってしまった。また、私の部屋のごみ捨てまでしだすようになり、断わろうかと思うぐらい気を利かせてくれている。

 そんな親父が今日、突然部屋にやっていた。そして、近所の家電量販店の開店チラシを持ってきて「この商品どう思う?」と聞いてくるのである。家電マニアである私は、いろいろと話をしていたのであるが突然「お前、右目どうしたんや。白目は赤いし黒目は白いやないか」というのである。

 「3年前に水疱性角膜症になって、治療は角膜移植するしかないんだけど、移植後の免疫抑制剤投与が出来るかどうかわからないからできないんだよ」といったら
 「そうか、片目しか使えなくなったのか」といわれた。

 あるアトピー児を持つお母さんのサイトを見て子供の行く末を心配する文章を見て、今までの自分なら「同情しないで!!」と思うこともあったのだが、今回の親父のように、自分の親に悲しそうな顔をされることほど子供にとってつらいことはなかった。

 私だって、第三者から見えない目のことを言われると不安になるし、見える目のほうの視力が少しでもさかっていることを知ると不安で仕方のないこともある。しかし、片目の見えない人でも普通に生活している現実もあるので何度も気を取り直して「いえいえまだまだ普通に生活できる」と思いながら生活している側面もあるのである。

 現在、私の生活環境は変化する場面が多くどう対応したものか悩むことがある。私の年齢が丁度30を超えたこともあるし、親父もそろそろ年金生活者となり家のことを考えないといけないし、異性との付き合いにしても同年齢に近い人とはさまざまな面で条件が合わないしで、一度大きく生活環境を変えてみるのもありかなぁとも考えることがある。

 実は今、私が何の仕事をして、どのような経済事情なのか親父に話していない。親父がかわいそうな顔で私の右目を心配しているところに「アトピー患者のために自分の生活を削りながら、できるだけのことをしている」とは言えないのである。

 今後私はどうして行けばいいのか、今後も自問自答の日々が続きそうである。

 3月12日アトピー的コレクションが開催された。
 
 コンセプトは「服から見えるアトピーのこと」だったのだが、肌に優しい服の展示会というイメージが先行してしまうネーミングだったので、当日サンテレビの方や、朝日新聞の方にはある意味サプライズを与えてしまった。しかし、アトピー患者がどれだけ服で苦労しているかという事例を紹介するごとに、「へーそうなんだ」というリアクションをいただけたこと。そして、イベントの後のマスコミの方や、参加者の方からのコメントが「アトピーって結構大変なことなのですね」という感想をいただけたことが成果であった。

 アトピー患者にとっては当たり前のことでも第三者にはわからない。この溝をいかに埋められるかが、アトピー的自由計画のミッションでもある。

 当事者にとっては当たり前のことなので「これぐらいのことわかるだろ」と思って話をしても、伝わらないことは今回のイベントでもあったと思う。しかし、当事者が第三者に向けて説明しようという試みは、わかりやすく説明できるようになるまで回を重ねることで完成していく。今回のイベントに参加していただいた非アトピーの人は絶賛だけでなく率直な意見も伝えてほしい。アトピーのことを理解してもらいたいと願うアトピー患者に対して同情心は必要ない。対等な立場で意見が取り交わされるからこそ、より良い社会になるのだと思う。参加いただいた非アトピーの方々には、アトピーのことが第三者にわかりやすく説明できるようになる過程も是非見守ってほしいところである。

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