激闘 人生あと一ヶ月 親父とのラストラン 最終回

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 まだまだ、できることはあるはずと自分に言い聞かせながら、

 親父の兄弟さんも交えての介護になってきた。

 そして、最期に向かって看病は進んでいく。

 兄弟さんが来られて二日目になる。その日は夜に帰られた後、親父はトイレに行きたいと言い出した。トイレは健常者なら徒歩5、6歩程度の距離。この距離が歩けないのである。なので、尿管に管を通して用を足せばいいのだけども、立ち上がって行きたいという強い意志があった。

 そしてある看護婦さんをナースコールで呼ぶことに。

 しかし、その看護婦さんはちょっとスパルタで自分で歩けないなら行かないほうがいいことを親父に理解させるために、立ち上がれなくなっている自分の状況を理解させるかのように、ベットから立ち上がろうにも立ち上がれない、親父の状況をそのままにし、本人にあきらめさせていた。このときばかりは私もやりすぎではないかとそのときいったが看護婦の考えはこうだった。体力が限界まできている状況で歩行でのトイレは生命の消耗にもなるので無理をさせないために、立てなくなっている状況を理解させたかったのだそうだ。

 そして、一時間後、私の親父の担当看護婦さんがやってきて親父がトイレに行きたいといった。そうすると看護婦さんは介護の技術を利用して親父をヒョイと担ぎ上げて少しづつあるかしながらトイレへと導いていった。それでも、親父はトイレに入ろうとするが体が思うように動かない。仕方が無いのでいす型のおまるを用意してベットの横でトイレをさせることにした。その看護婦さんにもなぜ、トイレに連れて行ったのかを聞いたところ、トイレに行きたいけど行けないことを受け入れられるまで、段階的にお付き合いしていくのが私の考えです。とのことだった。

 いろいろな看護の姿勢というものがあるのだと、思いながら親父の息は相当苦しくなってきていた。

 手も足も、冷たくなりつつある。そこで看護婦さんに「今の状況でも大丈夫なのですか?」ってたずねたら、まだまだ普通ですよっていうので、ホントカナと思いながらも急変する状態ではないという看護婦の意見はどの程度正しいのかを疑問にも思うことも無く、また、心臓が動いているかどうかを調べるパルスも取り付けていなかったので、大丈夫なんだよねと思って親父のベットの横にあるソファーを倒してベッドにして眠ることにした。

 そして、皆が眠っていた早朝、悲鳴が聞こえたので起きて親父を見たら息を引き取っていた。

 もう一日ぐらい持つと思って眠っていた自分の判断は甘かったなと思ったけど、誰もが休まった中で一人無くなっていった親父は最期まで親父らしかったと思った。兄弟も子供も目の前にいるのに、最期話をすることもなく、亡くなってしまった。

 そして、親父の兄弟さんにもすぐに連絡を入れて集まってもらい皆の前で医師から死亡の確認を告げられた。

 病気が発覚したのが9月11日 それから、医大に滞在したのが5日間。近所の市立病院で3週間。ホスピスにいたのが5日間。計27日間の闘いであった。

 あっけないというか、早すぎたと言うか、今まで、ここまで難しい問題にぶち当たったことは無かった。

 そして、親父に迷惑をかけ心配をさせていた、アトピー性皮膚炎の問題解決にするために、母の残した遺産をつぶして3年間社会貢献団体めぐりをして作り上げた人脈が今回には相当役立つとは思いもしなかった。ちなみに、親父は社会貢献活動団体めぐりをしていることも、活動によって新聞に私が取り上げられていることも知らなかったが、私にやめろなどということは言わなかったし、黙って家で同居している関係でもあった。自分なりには目一杯の親孝行ができたのではないかとは思っているが、まだまだ、親父の立場なんてわかる人間でないことも、親父の我慢強さも改めて知る事になった。

 今回の件では、さまざまな方に今回の件でご協力いただきました。ご協力いただきました皆様には改めてこの場をかりてお礼申し上げます。そして、長い連載を最後までお読みいただいた皆様、ありがとうございました。

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このページは、takayamakeが2008年12月25日 00:00に書いたブログ記事です。

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