激闘 人生あと一ヶ月 親父とのラストラン その7
二時間かかってようやく病室まで案内された。
途中迎えに来た看護婦さんが事務手続きを何点か済ませながら、病棟へ向かう。
そしてようやく、ベットに到着することができた。
そして早速、 荷を解いて新たな入院生活のスタートである。
そして昼食の準備ができていたらしく、配膳されてきた。
配膳されてきた料理は普通食であった。そしてたまたま、親父が好きな魚料理がそのまま登場したのである。それを問題なく食べてしまったのを看護婦がチェックしていたことで、それ以降はずっと普通食が登場することになる。
その後、主治医に呼び出され説明を受けることになるのだが、雰囲気が少し違うのである。
とにかく親父の病状をどのように解釈していたのかは知らないが、その医師は治療ができるもしくは治療しようとするのだ。
冷静に考えれば医大病院で可能性がないと判断しているんだから、基本的に手立てがないことぐらい、癌に素人の私が見てもすぐにわかることが、その医師にはすこし違った形で見えたのか、それともプロとしての意地があったの
それと、ホスピスへの転院に関しては消極的なイメージを抱いているように見えた。
では、この医者はいったい何をする気なのだろうかという疑問しか残らなかったし、医大での診断結果もしっているはずなのに、なぜか、まだ親父には残された時間と可能性があるかのような対応をしていた。
とにかく、親父に残された時間はすくないこともあるし、抗がん剤治療に失敗して寿命を縮めた母の闘病生活を知っていた以上、親父には同じ思いをさせたくはない。だが、母以上の最期を迎えるためには今の病院で時間を取られていていいのだろうかとも思ったが、まだ親父は病名も知らないし、ホスピスへの転院が可能かどうかさえわからないんだから、もう一度この病院の医師の診断を待つしかなかったのである。
そして、毎日親父のしたいことを御用聞きする日々のスタートになってくる。
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