非ステロイド治療の過失に判決

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アトピー悪化は医師の過失 医院に640万円賠償命令

 ステロイド剤の代わりに刺激の強い薬剤を用いた不適切な治療法でアトピー性皮膚炎が悪化したとして、東京都の女児(8つ)と両親が、都内で皮膚科医院を運営する医療法人と院長に約1150万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は16日、医院側に約640万円の支払いを命じた。
 女児らの代理人弁護士によると、非ステロイド治療で医院側の過失を認めた判決は初めて。
 判決理由で片山良広裁判長は「刺激やかゆみを感じさせる治療で、かえって症状を著しく悪化させ、全身衰弱をもたらした」と指摘。「医師として因果関係を知り得たのに治療を続けた過失がある」と判断した。
 判決によると、女児は足に湿疹(しっしん)が消えなかったため2000年4月、この医院を受診し、アトピー性皮膚炎と診断された。院長の勧めで、レーザー照射や刺激の強い外用剤を使った非ステロイド治療を受けたが、直後から全身に炎症が広がり、高熱や脱毛などの症状が続いた。(共同通信)

 この記事を見て、時代も変わったなぁと感じた。ステロイド使用での過失を追及する時代から、ステロイドを使用しないことでの過失を追及される時代になった。ステロイドを使用する、しないが争点ではないと思いたいが、今後は、非ステロイド治療をおこなってアトピーが悪化した場合、このような裁判が展開されるのだろうか。

 この記事だけではまだ詳細はわからないが、レーザー照射と刺激の強い外用薬の使用が悪化の原因とされている。この方法でアトピーを治すことに関しては私も無理があると思う。痛みを強めたり。レーザーを当てたりしても治る例は少ない。それよりも、アトピーに対する治療の方針が見えないのは問題だと思う。また保険適応外の薬が処方されて悪化したのか、それとも、法外な医療報酬でも請求していた事による損害なのか、もうすこし、情報の収集をしないといけない。しかし、もしも、ステロイドを使わない治療が、過失になると言う判決なら、これは非ステロイド治療は治療放棄であると言う、概念の固定化に他ならない。

追記として、非ステロイドの治療をしていた病院名と先生の名前がわかった。松岡氏の記事にも書かれているのだが藤沢皮膚科の藤沢重樹氏のようである。藤沢氏に直接会ったことはないのであるが、ステロイドを使わない治療をする先生として東京では有名だ。この事実を見たときに、前出の治療法が悪かったんではないかと言う批判は値せず、ステロイドを使わなかったことに対する判決と捕らえるべきであろう。

 アトピーの治療法に関して、ステロイドを使用しない医師は治療放棄した、などという審議が行われたのであれば、アトピーの原因についてどのような立証がなられたのか。また、ステロイドの副作用がまったくないことを証明されたのか。この点がはっきりしない限り、社会問題化しているアトピーの問題点を究明する裁判としては成立していないのも確かなのではないだろうか。

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mm :

 この病院に通っていたことがあります。網膜剥離と白内障になって、ステロイドの恐さを理解している私でも、この先生の治療は、行き過ぎだと思っています。多くの治療法を試して、10年近く、ステロイドをたっていたこともありますが、今は、結局、症状の悪いときだけ、ステロイドを使っています。
完治することは難しいですが、穏やかに生活していけるように、工夫できることは、たくさんあると思います。(アトピーのサイトに、かきこするのは、初めてです。
今までは、かきこする勇気がもてませんでした。
この記事で、私のように、少し心の整理が出来た方も、いらっしゃるのではないかと思います。)

kanae :

子どもの頃からアトピーで今も、天候・ストレスなどちょっとした様々な変化に皮膚には症状が、眼には白内障も出ている32歳主婦です。 最近の毎日の天気の変化についていけず、また症状が悪化してきたので、何か対策をと思っていたところのニュースでした。
 松岡氏が記述してある丹羽先生のアオバを1年間飲み、効果はあったものの経済的な部分と皮膚科学会に所属する友人からのアドバイスで中止しました。
 ちょうど少し前に出会った藤沢先生の本を頼りに、近々訪ねてみようかと思っていたところだったので、このニュースに大変驚きました。 いろいろな情報を基に、自分で選んでいかなければならないのでしょうけれど、やはり何かに頼りたい、すがりたい、と思ってしまう私としては、どうしていいか分からなくなってしまいました。(長々書いてすみません。)

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このページは、takayamakeが2004年6月16日 19:53に書いたブログ記事です。

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